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電力の鬼
福島県での今回の台風被害は雨による土砂災害と中小河川の氾濫。2011年も大雨の年でした、この年は東日本大震災があって水害の記憶は薄れがちですが、西日本で長雨で農産物の不作会津地方を流れる阿賀野川なども氾濫して水力発電所に被害が出ました。ようやく去年あたりで水力発電の機能が回復したほどです。

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福島県でも過去の水害と違い、阿武隈川の増水よりもこれに注ぐ中小河川の浸食や氾濫がありました。ここは阿武隈川の支流、通称「滑津川」。たまたま19日の土曜日に通りかかり道路と対岸の土手の浸食、壊れた堤防や浸水した果樹園や水田を撮影しました。

ここの集落、この現場のごく近い場所に東京電力の社長・会長、経済同友会の代表幹事を務めた木川田一隆氏の生家がありました。たまたま同日の夜NHKで放送90周年の企画とか「鬼と呼ばれた男」というドラマが放送されました、戦後の電力事業の再建に尽力し「電力の鬼」と呼ばれた実業家、松永安左衛門の物語です。
木川田氏はこの松永翁後継者筋です。一話完結だったので多くの伏線は割愛されたのでしょうが、ストーリー的には戦争遂行のために国内の電力事業を一本化した日電といわれる国家運営会社を日本で9ブロックで地域電力会社を立ち上げ、民間で運営させると言う松永案と、日電温存派の争い。松永は阿賀野川の上流から猪苗代の至る首都圏に比較的近い水源を利用して発電事業をすれば、電力供給は十分間に合い事業として成立するとの目算。松永案は一旦退けられますがGHQはこれを採用し結局民営地域事業会社で戦後の電力供給体制が出来上がります、これにより高度経済成長を支えたと言うのが筋。

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そのあとに続き実務を取り仕切ったのが、木川田氏や平岩外四氏など前後の財界の大物と言われれう人たちですが。木川田氏は原発の導入に舵を切りました。福島県出身者として何とも皮肉な巡り合わせです。阿賀野川などの電源開発で福島県の豪雪地帯南会津地方は経済的に潤って、やはり主たる産業が1次産業であった相双地域もそれに続きたかったのでしょう。先のドラマでは通産大臣の池田勇人も登場しますが、当時の通産省も東電も原発のリスクなどおくびにも出しません。プラントの設計や導入はGE社、アメリカは絶対であり信頼していれば問題ないと言うのが昨今の安保法制と被ります。

考えてみれば、松永翁の発案がなくともGHQは戦時の国力増強のために作られたような国策事業は解体しそうですし、その後の国鉄や郵政を見ても時代の流れ的には「分割民営化」は進んだのでしょうが、今の放射能災害は収益重視でリスクを低く見積もった民営事業化の負の部分が顕著に出てしまいました。その後始末を国の差配で行うと言った「復旧・復興」も進んでいるのか、いないのか。
ドラマの設定は昭和25年あたり、松永のライバル役三鬼社長は戦争が終わってから4年たったと言うことを強調していましたが、東日本大震災から4年半の経過。除染作業は相変らず行われていますが、国家戦略と企業の役割、リスクの管理と収益性、再生支援と被害者賠償。どうも、こちらは4年たっても基本的な問題点は積み残しのままのような気がするのですが




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