晩夏とは思えない冷たい雨が続きましたが、ここ何日か「厳しい残暑」と言えないまでもそこそこ気温が戻りました。 となると植物は正直で、役目を終えたかとしょんぼりしていた「朝顔」が、幾分元気をとり戻りました。季節外れに咲く「桜の狂い咲き」ならぬ、朝顔の最後のひと頑張り。

実家の母屋の格子に(おそらく)今年最後の姸を競っています。大正様式の建造物と言うと聞こえはいいのですが、変に新し物好きな祖父や父がサッシやレースのカーテンにしてしまい、子供の頃に在った擦りガラスの窓が無くなりました。 夢二の絵よろしく小ぶりの朝顔の蔓でも這っていると、何とか遠目からは大正様式の名残に見えないこともありません。要は「中途半端に古い木造家屋」ということですが。
夏の名残の朝顔から振り向くと「金木犀」の木。彼岸過ぎから10月にかけてオレンジ色の花と独特の香り、そしてオレンジの絨毯でも敷いたように落ちた花が地面を彩るのですが、「まさか」と思いつつ見上げるとたしかに金木犀の花が。いくら季節が早い今年でもと思いつつ探せば咲きかけの金木犀の花です。

9月と言えどまだ1週目、何とも早い秋の便りですが、さすがに匂いはまだありません。 母が出入りの植木屋からは、思い切って枝を半分くらい落とせば3年先にはちょうどいい見栄えになると勧められたそうですが「3年も先に事は・・・」と、先端の切り揃え程度で終えたようです。この11日で震災からあっという間の4年半、3年など目と鼻の先です。
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