結構足を運んでいる隣接自治体の「町役場」。デラックスな庁舎が増えた中で木造の2階建てですが、庁舎前のロータリー、と言うか駐車場の庭と言うか、気にしてみれば枝垂れ桑でした。

今は果樹地帯ですが、古くから養蚕が主力産業。大型の製糸工場もあった「縁」なのでしょうが、シンボル的に「桑の木」。 現在ならば「桃の木」でも植えたらよさそうなのですが、「枝垂れ桃」と言うのは聞いたことがないので庭木感覚ならばやはり桑がいいのか。

枝垂れ桑にも、桑子もついていました。種子にあたる部分なのでついていて当然なのですが、このように観賞用に1本だけある木にもしっかり着くあたり、植物の生命力を感じます。 元々絹の原料を作る「蚕」の飼料用だった植物。一説によると、桑の生命力、栽培と管理のし易さから、「蚕の方を桑を食べて育つように品種改良してきた」と言うことです。もちろん真偽のほどは私ではわかりませんが。

こうして見ると、桑の葉も同じ緑でも、陰影や光沢があり美しいものです。そして挿木でも殖える生命力、一度根が張るとそうは枯れません。レトロな建物の前に立つ木を見ると、何か明治からの国力増大の時代を思い出させるようです。もっともその先には無謀な戦争の突入があったわけですが。
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