九州は梅雨入り、移動性の低気圧で全国的な雨でしたが、東北南部太平洋側は雨雲が素通りしました。 梅雨入り真近とは言えこのとろ雨が少ない天候です、まだ干ばつ被害と言うところではありません、やがて梅雨が解消してくれるでしょう。

今の時期、雨が降ったで病害虫の発生が気になり、果実の劣化を心配し、晴れたら晴れたでまた果実の玉の張りを懸念する。何とも因果なのが果樹農家、多くは桃、りんご等と多品目を栽培して、労働力とリスクの分散を図っていますが基本的に果樹になる「実」は年1度、否が応にもその出来が気になります。
晴天で日差しが夏のようで、摘果作業中の休憩中木陰で涼んでいた農家との人と「情報交換」。先般ここのJAで大学から農業経済の研究者を招いての講演会があったとのこと、何度も書きますがこの辺り福島北部の果樹農家は優秀な農家ほどJAに出荷しません。①個人的にお客さんがついている②ブランド農産物として販路がある、そして残った分を③JAの共販(共同販売)。
4年前の原発事故で①②が壊滅的な損害を被りました。③があるものの、これとて風評の影響がない訳ではなく、共選場や青果市場を介する共販は、コストがかさむうえ需給量で価格が決まるので経営的には不安定です。

講演の先生の話によると、農産物の検査体制のことは「消費者は知らない」。「政府」「東電」の発表は国民(消費者)は信用していない、これでは生産地情報が消費者に伝わらないのも当然、というより伝える術がありません。この大学の先生、個人的にも知り合いなのですが、左翼系ではなく体制維持派。言い方を変えればJA主導の農政を進めるのを支持している研究者、このタイプがここまで福島の農産物の販売状況を悲観するのはやはり相当なこと。順調な天候でも農家や関係者の「気」は、とても休まりません。
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