ひと頃よく言われた「ゼロ・エミッション(=人間の経済活動による自然界への排出をゼロにする仕組み)」。 とはいえ、化石燃料を使えば排気ガスは発生し、排気ガス=CO2と言うことで原子力発電が取りざたされた時期もありましたが、いわゆる「核のゴミ」の問題は先送りされたままです。使用済み核燃料もさることながら、使用中の核燃料で原発事故で壊れた炉で融解している核燃料に至っては、取り出しのめども立っていません。強力な放射線の中、遠隔操作で取り出す作業を行うしかなく、だからロボット産業が発達すると言うのは「前向き」なのか「能天気」なのか。
かつてよく使われていたゼロエミッションは、事業体から出るゴミの削減とか再利用と言うことで、「再利用すればゴミがゴミでなくなり資源になる」と言うものでした。

このような取り組みがゼロエミッションのすべてとは言いませんが、環境対策として施策化もされていました。原発事故以来このようなリサイクルより、環境対策と言えば「再生可能エネルギー」一辺倒、「再エネ」とは狭義でいえば化石燃料、原子力以外の発電手段、乱暴に言えばそんなところです。火発もバイオマス発電ならばOK、ムードに流されやすいのが日本人。

とは言え、有機循環によるゼロエミッション、ムードはともかく社会的な重要性を失ったわけではなくこちコツと続けています。放射線量さえ調べていれば食の安心は担保されたわけではなく、彼の原発事故以来福島とその周辺は余計な検査を余儀なくされているだけで、この調査をしても事業競争力が増すわけではありません。いっそのこと台湾のように日本産の食品は一斉NGとほうが国内産業的にはフェアな競争になります。

今のとこ再エネ」に隠れて、このところ陽の目を見ない有機循環ですが、環境配慮と食材の「安心と魅力の向上」のためにホテルと共同で事業も進めています。もちろん事業主体はホテルさんですが。
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