果樹は永年作物。毎年種をまいたり、苗を植えるわけではありません。 その代り、木が育つまで相当な年数を要します。マッサンのウヰスキー造りではありませんが、相当期間資金が寝るわけです。

ですから、果樹園の木を切るということは「廃業」「離農」と同義語とも言えます。永年育て、管理してきた木を切るのは「忍びない」「わが身を切るよう」と言う農家心理は決して誇張ではありません。 そのような現場に出会わすと、知らない人の果樹園であっても、悲しみが伝わってくるようです。

いつも通った場所であっても、木が無くなると見えなかったものも見えてきます。そして永年育てた果樹の整理をする農家の方は「泣いている」ようにも見えます。 一時期畜産は販売額が必要経費、平たく言えば「エサ代」に食われて「倒産」「離農」が相次ぎました。いまは需要の低迷から「稲作」が不振です。比較的安定していると思われた果樹経営。やはり、福島をおそった「風評被害」は深刻かつ強烈でした。
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