11月の末だとあんぽ柿加工の最盛期、12月になってしまうと寒さと霜で生柿の軟化が進み、皮をむくにむけなくなります。ですから干し柿加工の最盛期は今が皮むきの終盤、乾燥専門の通称「干し場」にはオレンジ色のむき終わった柿がつり下げられていました。

昔は家の軒下に吊るして乾燥させ、柿畑と言うよりも、土手や畑の境に植えられていた柿の木も養蚕が下火になるにつけ桑畑家が柿畑にかわり、専用の乾燥用の建物も建つようになりました。天然乾燥から火力や遠赤外線の乾燥施設も導入され、乾燥場まで剥いた柿を上げるのに、リフトも設置され自動に皮を剥く器械のの開発も進んできました。
で、原発事故。乾燥により減量するのでセシウムの濃縮が進み基準値を超える可能性があるとのことで、2年間は加工中止、昨年一部解禁され今年は解禁エリアが広がりました。 しかし、放射能測定装置の限界や3年のロスは大きくて、本格的な再開には遠く及びません。

すっかり葉が落ちた柿の木の、たわわに実をつけた柿が、今年も無残に朽ち果てて行きます。自民党も民主党も総裁・党首の第一声は今回の衆院選も福島からのこと。 廃炉や中間処分場建設、住民の早期帰還を訴えるのでしょうが、どうも事故被害の矮小化のような気がしてなりません。
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