福島県の木は「欅」(けやjき)です。ニレ科ケヤキ属の高木落葉樹、仙台のケヤキ並木は有名ですが、この地方は建築材としても馴染みがあります。
かつて、欅御殿と言えば贅を尽くした住宅の代名詞のようなもの。杉や檜のような柔らかい加工しやすい材質ではなく、固く狂いやすい材質、製材や大工の腕が試されます。狂いやすいというのは柱や板になっても、反ったり捻じれたりすること、ただし組んでから反れば外れ難くなります。最近のように接着剤や金具を多用する工法には馴染みませんが。

街路樹のケヤキも紅葉が進んできました、これから黄色が赤に変わってきます。 先日仕事の打ち合わせで東京から来た知人の話。年内に現在の職場を辞して、故郷四国に帰るのだそうです。現在の仕事に遣り甲斐や魅力を感じるものの、四国の高齢の両親が自営業を続けていることを見かねて、故郷に帰って後を継ぐのだそうです。
実家は卸売業なのですが、林業の衰退が地域経済の低下を招いているそうです。[林業を何とかせねば」から故郷での仕事が始まるようです。
林業=建築材ではありませんが、何にしても新たな着眼がないと衰退は止まりません。グローバル化と地域アイディンティティ、何にしても共通する地方創生の課題です。

四国ですらそうなので、原子力災害を抱えた福島の苦悩も推して知るべし・・・と言うところでしょうか。福島市の郊外に建設中の看板を見つけました「飯館村子育てセンター」、緑豊かな飯館村を追われ2年で戻ると言いながら、いまだ帰還の目途すら立ちません。子育てセンターを村外に作るのは「戻らない」いや「戻れない」と言う意思表示なのか。 中間貯蔵施設ばかりではなく、苦悩の選択が渦巻く福島です。以前「金目」で解決を言った大臣が居ましたが、そこから見れば「うちわ」や「秘書の1万8千円のSMクラブ」など、まだ可愛いものです。
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