米つくりも朝日新聞も、ある意味「日本の象徴」のような時期もありましたが、双方の劣化が気になります。
福島はコメの出荷額では、かつて国内ベストテンの中位あたりにいたのですが、多分原発事故によって順位を落としているのではないかと思います。 いずれにせよ、コメの主産地であることには違いありません。福島県の稲作経営の特徴は、大規模面積で栽培する大型稲作が会津地方に集中し、中・浜通り地域は野菜や果樹、あるいは畜産と同時に経営する複合経営が主になります。 専業農家でも比較的稲作依存が少ないのが、会津地方以外の特徴です。
最近、原発事故で作付を制限している浜通りはともかく、中通りの水田を見ていても「荒れ」が気になります。

写真ではわかり難いのですが、実る稲穂の上に黒く被さるように見えるのが稗(ヒエ)、イネ科雑草です。もともと粟や稗の「稗」ですので、五穀の一つには違いがないのですが、水田に生えるのは紛れもなく稲の成長を阻害する雑草です。
今年もコメの価格の下落、そしてTPPの影響も受けやすく、福島に限れば「風評被害」の影響もあり、決して将来的に割のいい生産物ではなくなっています。 しかし、有機農業を進める立場で決して推奨はしませんが、昨今手抜きをするつもりならは、除草剤も化学肥料も一発型と呼ばれる「一度の処理で十分」というものもあり、手抜きさえ手抜きをして行い「儲からないものには手をかけない」と言う風潮かと思います。

農業経営や経済合理性からいって「儲からないものには手をかけない」というのが、農業生産者の経営意識の向上なのか退潮なのか議論の分かれるところですが、水田は収入の主軸でなくとも「その農家の顔」のようなところがあって「荒れても仕方がない」というのは「意識の変化」と言う点では間違いなさそうです。
さて、「朝日新聞」同じ吉田関連でも「従軍慰安婦」と「原発事故」では、問題の根源が異なるように思うのですが。誤報とでっち上げと他のメディアは叩いています、ゴシップ報道で裁判で賠償をよく命じられる週刊誌に「国賊」「国辱」呼ばわりをされています。たしかに上から目線の論調は気にならないではないですが、もっと上から目線で被災地を見下すような「東電」に対する姿勢はそれなりに評価をしていたのですが。 「従軍慰安婦」は、それ以前の問題が複雑なので下手な感想は避けますが、朝日新聞の威光をかさに視野の狭い科学評論をする自称サイエンスライターの狭義の科学的知見もとにした、「結論ありき」の情報発信も「現場の人間」としては思わず笑ってしまいます。
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