少々赤い色を差し始めた「青いりんご」を紹介しました。 今の最盛期は梨、間もなくぶどうの巨峰と言う時期ですが、もう少しりんごの話題を続けます。

以前も書きましたが、昨年無農薬でのリンゴ栽培を題材にした「奇跡のリンゴ」と言う映画が結構当たりました。それ以前に無農薬リンゴ栽培を成し遂げた木村秋則氏はNHKの「プロフェッショナル」にも登場し、それなりに知られた存在でした。
リンゴをはじめ、果樹の無農薬栽培が難しいのは、病気と害虫対策。コメと違って雑草は刈ればいいので大きな障害にはなりません。 山の木は「農薬を使いませんよね」と言いますが、栽培されている果樹は(野菜もそうですが)、植物としてはかなり異形。つまり、収穫量や食味を重視して選抜を重ねてきたので植物としては並外れて「変わった存在」です。
であるため、病気や害虫に弱くて、農薬を散布しないと、まず葉っぱが落ちてしまいます。葉がないと光合成ができないので果実(樹木ののものもですが)は育たなくて、炭酸同化も出来ず当然甘さも出てきません。

かと言って、農薬を最低限まで減らして栽培したいのが(私どものお付き合いする)農家の心理。農薬がすべて害だとは言いませんが、薬は使わずに済ませるのは人間も同じ。
リンゴ園で少し縮れた葉を見たので、農家の方と確認したら「ハモグリバエの1種」。成虫になると害は及ばしませんが幼虫時に葉を傷めます。 最低限どのような処理が必要か、「果樹を保全しつつ薬剤依存を落として行く」現場の試行錯誤はどこまでも続きます。
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