稲作で穂が出始めることを「出穂」といいます。
今年の夏は猛暑と豪雨。人間にとって厄介な気候も、植物にとっては好都合「強い日光」「充分な水分」は最高の条件です(と言うのもある種人間の偏見で、低温や乾燥を好むものの有るのですが)。

住宅街にしつらえられた果実の自販機、貼り紙は活況のよう。
とりあえず、一般論として農作物を含む植物の生育は旺盛です。桃も生育が早く、生産農家も収穫が「1週間くらい前倒しかな」といいます。「エルニーニョ現象で冷夏」と言われたつい1.2ヶ月前がウソのようです。
例年8月の1週目に行っていた桃のモニタリングや現地調査や土壌採取。今年は例の台風で遅れに遅れ昨日やっと実施しましたが、果樹園の反対側の水田に目を向けると一斉の出穂。
この辺りはコメの品種は「コシヒカリ」でしょうから、やはり例年から3~4日進んでいるでしょうか。

今までの時期は、葉や茎を伸ばす栄養成長でしたが、これからしばらくは受粉交配・穂はらみ、そして落水と植物生理上微妙な時期になります。

「サラリーマンでも仕事の傍ら、ある程度は栽培できる」と、産業としては、特殊な形で維持存続してきた日本の稲作。サラリーマン稲作はともかく、果樹や野菜と組み合わせて生産することで、農機や労働力配分をしてきました。 それでも、コストが高くて超大型化しないと生き残れないとする稲作の見方。人件費等コスト格差に負けて日本を離れた製造業も多数ありますが。 しかし、先日見た飯舘村の無残に荒れた水田。理由のいかんはいろいろありますが、荒廃した農地が広がる事だけは何とか避けたいものです。
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