田植の頃に南からやってきて、2度の産卵をして8月にまた帰って行くツバメ。2度目の産卵と孵化から、いま子育ての真っ最中のようです。

エサを待つ雛のもとにせっせと親鳥はエサを運びますが、もう雛もずいぶん大きく、食欲も旺盛のようで、口を大きく開けて到着を待ちます。エサになるのは昆虫などですが、農作物の害虫を食べるので「益鳥」とされてきました、もっともツバメにとっては「人間の事情など知ったことではない」のでしょうが。肉食系のツバメと異なり、スズメの方は草食もするらしく、また年中日本にいるので、秋の水田で稲穂を食べます。それによって「害鳥」のイメージが強くなります。
もっとも中国かどこかの寓話で、「稲穂を食べるスズメに業を煮やし、網で捕って大がかりなスズメ退治をしたところ、翌年イネの害虫が大発生してコメが採れなくなった」と言うものがあります。野鳥の生態は詳しくはないのですが、寓話としてはよくできた話で、原発再稼働で「目先のエネルギーコスト」に執着すると、後日と言うか近い将来、より重大なリスク要因が出現するかもしれません。

方田舎の小さな商店街も、旧暦の七夕に合わせてささやかな飾りつけをしていました。短冊に「復旧」とか復興」とかと言う字が見えます。これも目先のエネルギーコストの裏返しです。宮城県境、原発立地から100㎞も離れた町でもこの状態です。 その県境の向こう、白石市では先日市長が環境相が宮城県の最終処分場の候補地選定の話をしたとき「公共の利益」「遮蔽効果など安全性の確保」「水源への配慮」と言う国の言い分に対し、「風評被害を軽く見てはいけない」と言う趣旨の反論をしていました。
猛暑のため、電気使用量が増え需給がひっ迫と言いつつ「停電」などと言う話は聞こえてきません。とっくに耐用年数が過ぎた火力発電所を、「どうにか運転中」と言うことでしょう。「どうにかなるなら騒ぐな」というのが国民の声でしょうが、ここでいうエネルギーとは、製造コストに直結する産業用電力料金と注釈を入れた方がいいのかもしれません。
産業界では、電力・石油はじめ高止まりするエネルギーコストに対して「冷や汗」どころではないのでしょうが、「万が一」まで考えてくると目先のコストどころの話ではなさそうです。

とりあえず電気のお世話にならない、格子に巻きつくアサガオでも見ながら涼をとりましょう。 作品以外の所でいろいろと毀誉褒貶のある作家百田尚樹氏が、これも毀誉褒貶のある実業家の出光佐三氏を書いた[海賊とよばれた男」も文庫化されました。虚像か実像かわかりませんが、とりあえず目先の浮利に拘らなかった、経営観、人生観は見習いたいと思います。
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