福島県田村市常葉町、この集落は福島第1原発から約30キロメートル。避難区域になった同市都路町と隣接していますが、線量はそう高くありません。

例年通り田植えも終わり新緑の季節。ところが、2月の大雪の倒壊した温室がそのままの形で横たわっています。これから撤去作業が始まり夏過ぎから新棟の建設が始まるとのこと。今夏は残ったハウスと、急遽手配した小型のパイプハウスで凌ぎます。原子力災害のように、被害が尾を引かないのが不幸中の幸いです。

ここから、原発事故のあった東の方角を見る,と丘陵に発電用の風車が見えます。再生可能エレルギーとして、事故後にとって付けたような施設ではなく、事故以前から稼働していたもの。何とも皮肉な巡り合わせになっています。
そして、ここでは山林除染を行っていました、生活圏の近くだけでしょうが。この木ごと伐採して、表土まで剥がないと除染にはならないのですが、とりあえず「やっている姿勢を見せる」と言うことでしょうか。作業員には何の罪もないのですが「そのうちうやむやに」とか「半減期まで待つ」とか、「住民の関心が薄くなるだろう」というような、除染事業執行側の思惑が見え隠れしてるようでなりません。

風力発電ではありませんが、汚染の懸念などでなどでこれだけの使い難くなった森林資源があるので、除染なる価値の創造を生まない作業で終わるのではなくて、バイオマス発電など価値創造に使えないかと思うのですが。
むろん「コストが」と言うことになるのでしょうが、このようなイレギュラーな除染作業も原発の維持コストに考えると、原子力発電がそう費用対効果に見合った発電とは思えないのですが。 「いやいや福島の事故は特異な天災に巻き込まれたレアケース」、今後も起こるとは考え難い「日本の科学技術を信頼してください」と言うことですが、安倍首相が福島でのんびり(かどうか知りませんが)田植え機に乗っている間にも、原発事故現場のALPUSがまた止まっていたそうで、日本の科学技術の「泥舟」感が一層強まります。
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