雪害のつめ跡を見ながら阿武隈山系を歩くと、突然工事現場が現れます。通称阿武隈東道路、むろん道路整備は地域の発展につながり、このような土木工事は生コン等の建材の調達にもつながり、雇用も生むので「慶賀の至り」と言いたいところですが、どうも突然工事が進みだした理由も原発絡みと聞いています。

東北は中央に新幹線や東北道、海沿いに常磐道が走るのですが、いわゆる肋骨線、縦断ではなく横断するアクセスが少なくて物流ののネックになっていました。相馬から福島を経て米沢に抜けるルートも、山越えのせいもあって、整備を要求する地元でも「何時になるか」と、諦め模様の道路でしたが伊達~相馬の工事が突如急ピッチです。 何のことは無い「事故現場近く」に予定される放射性廃棄物中間貯蔵施設の導入道路として、建設が急がれているようです。

これも無くてはならない道路で、「国も最終処分施設ではない」ことを明記などリップサービスに躍起ですが、県等の申し入れに反して、中間貯蔵施設用地は国買い上げの国有地にすることを堅持する方針で、衣に下に鎧と言うか「自分の土地は如何使おうと勝手」との開き直りが容易に想像される事態が「ため息」と「笑い」を誘います。
とは言え、放射性物質専用道路でもないので、地域の生活や産業の動脈としても機能してもらわなくては困ります、これはこれで有効に使う手立ても考えなくてはなりません。 県は産業振興の方針として「再生可能エネルギー」「医療関連産業の集積」等を産業再生の中核と位置づけていますが、以前は経産省と組んで「半導体集積」なるものを打ち出し韓国企業に完膚なく叩きのめされた実例があるので、それはそれとして振興の「多様な可能性」は模索しないといけません。
そそり立つ橋脚が「墓標」にならないようがんばりましょう。
スポンサーサイト
テーマ:うつくしま・福島 - ジャンル:地域情報
|