TPP対策とやら、農業経営の大型化・施設化・企業化に方向性を見出したいとする日本農業。当然TPPにも賛否両論があります。
いま、書店で見つけた上下二冊の本を読んでいます。ノンフィクションで史上最強の柔道家と言われた「木村政彦」と「力道山」の一戦を軸に、木村サイトから見たプロレスの実情を描く本です。最近、本の購入は「アマゾン.com」一辺倒でしたが、つい習性で本屋を覘くとタイトルや腰巻のコピーでで衝動買いする癖が出てしまいます。
プロレスとTPPと全く関係ないことですが、TPPの交渉を見るにつけ、「ガチンコ」を装いながら「落しどころ」をありきの攻防(?)を繰り広げているように見えてしまいます。まず、参加する時点で日本が「聖域」と言っているものを認めてしまうとTPPの目的と言うか理念がが変わってしまいます。交渉当事者は「聖域堅持」が「万策尽き果て」になってしまっても、「主張は通した」と言う印象は残しておきたいのでしょう。
さてTPPから話が横道に逸れました。「大型化」「施設化」「企業化」が、果たして産業として強いのかと言うこと。 微生物応用技術で成果を挙げている農家がいます。手前ミソですが私が技術指導をしています、ただし栽培手段は至ってシンプル、大型施設を使いません、ただし個人経営としては大面積です。
冬は風雪を凌ぐ小さなトンネルを畑に直接立てます、建てるではなく立てるです。見向をされなくなった竹林から 切り出した竹を裂いて加工します。きわめてローコストでエコロジー、ローテクではありますが。

農業は自然の下で行うので、その影響を全く受けないわけにはいきません。かつで雪で潰されたことがないと言っても通常の大雪はこの地方では30cm、今回はその3倍は降りました。ですから、雪どけを待つと見るも無残になった畑が現れます。

しかし、折れたり変形した竹材を取り払いながら即復旧、出荷ロスなど無いも同然です。被服用のビニールの再利用も可能です。大体、葉物野菜は雪で閉ざすことで糖度を上げることをするくらいですので、即時雪中野菜の出来上がりです。

災害に遭われた方を例にとるのは恐縮なのですが、一方で水耕栽培の大型施設などはそうは行きません。記録的な雪害で国・県・市の協調支援で手厚い対応をするようですが、27年度からの事業再開にならざるを得ないようです、先の農場の方式だと26年度どころか、25年度中にはもう出荷が軌道に乗ります。
流通用語で、agilityと言うのですが、機敏さ。軽快さ。敏捷さと訳されます。TPP対策とやらで「巨艦大砲」に傾倒すると墓穴を掘ることになりそうです。
TPP交渉のプロレス的見立ては、いずれ回を改めて書かせていただきたいと思います。
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