先に書いた「スーパーマーケット・トレードショー」から何とか戻り(れ)ました。最終日14日は天候が大荒れとあって、帰り足を心配しながらの出展でした。 朝からの雪も夕方でも大した積雪はなく、何とか昨日のうちに戻れました。積雪で新幹線が止まるのは目に見えているため、「ゆりかもめ」が途中駅で「停止信号なんちゃら」で突然動かなくなり、最悪「駅で泊まりか」と一旦は覚悟したほどです。首都直下型地震が話題になりましたが、天災に弱い都市構造を現実に見た気がしました。
私たちは、永年首都圏マーケットに直接アプローチをしていたため、このような場所はある程度経験していて、地場食品メーカなど出展の常連とは顔見知りも多いのですが、「新顔」にも出会いました。

福島県林業振興課の要請で、土伏せ栽培という天然のキノコに近い高付加価値キノコ流通のお手伝いしていた際に生産者だった飯館村の「佐々木さん」、キノコ以外にも「どぶろく特区」の認可を受け「秘伝?」技術によるどぶろくを生産販売しておられました。今回はその「どぶろく」をでの出展です。 飯舘村が全村避難になる頃、TBS「朝ズバ!」で当時のキャスター、みのもんたと電話回線で「丁々発止」のやり取りをしていた、「ちえちゃん」を覚えていられる方も多いと思いますが、みのもんたが朝から呑んでみせた、あの「どぶろく」です。
ブースには、息子さんと村商工会議所の方が詰められていました。もちろん避難先からの参加です、永年の苦労がチャラになり、しかも先が見えない。被災地の実態です。 「幕田さんに世話になっていたキノコは野生化してます」と言う話、天然モノに近いキノコを栽培する技術開発が、収穫できないままの栽培キノコが天然のキノコになった、ちょっと「洒落に」もなりません。

こちらのブースはナメコ生産者さん。福島県浜通りの南端「いわき市勿来」から来たそうです。この辺は東北と言うより茨城の文化圏で気候も温暖です。こちらのキノコは特殊栽培というより量産物、密閉空調の施設でビンに入れたた菌床からナメコを育てます。ですから屋外生産ではないので放射能など出ようもないのですが、首都圏の市場では値段が出ないとのこと。これこそ全くの風評被害で、永年培った市場での信用も役に立たず、自ら売場を探しての出展とのことです。
肩で風切るバイヤーさんをよそに、様々な人生が交錯します。地べたを這いつくばるようにして、がんばる被災者に報われる日が来ることを願うばかりです。
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