震災から3回目の冬至です。報道は相変らず福島第1原発事故現場の海側井戸から高濃度のストロンチュウムが計測されたと伝えています。東電が躍起となって「4号機のプールから使用済み核燃料の搬出」と、収束に向けての行動をアピールしていますが、メディアは収束の緒にも就いてないことを連日伝えていて事故前にはあれほど冴えていた東電のメディア戦略も、ヒール役を押し付けたい世論の前に形勢が不利なようです。

干し柿原料として利用されない柿が、赤く熟し雪の中で異彩を放っています。今年から自前の何十分の一の量の干し柿が加工され、セシウム検知器の検査を経て市場に流通しました。出荷現場でメディア向けのアピールをした環境大臣が、「除染は進めろ、仮置き場は嫌だ、中間貯蔵施設は作るなでは通らない」と言う趣旨の発言をして「被災者心理を逆撫で」と反発を買いました。何かと舌禍を起こす父子のようです。

その仮置き場もずいぶん増えてきました。冬空に寒々としたアルミやスチールの柵がまだ事態の深刻さを物語っています。 先日は、この柵に明るいペイントを施した学生ボランティアが話題になっていましたが、問題の本質とはあまり関わりがありません。環境大臣の牽制球をよそに、中間貯蔵施設の建設地ならしは着々と進んでいるようです。海側に向かう高規格道路の建設が急ピッチで進んでいます。 要塞のような中間貯蔵施設が「政治判断」として推進し、地元も「復旧推進のためには如何ともし難い」事由で建設の運びになるのでしょうが。最終処分場の目処は当面立たず、その中での中間貯蔵施設は「負の象徴」として鎮座し、風評被害払拭など二桁ところか三桁の年次が必要になってしまいます。
そうなっても作らねばならない事情も、また存在するのですが。 ともかく、明日からまた日脚が伸びます。未来を信じてがんばりましょう。
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テーマ:ほっとけない原発震災 - ジャンル:政治・経済
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