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原子力災害を巡る「紙一重」の世界
約1週間前、ある農業の専門紙を見ていると「茨城の被害業者が賠償打ち切り」の記事がありうました。もちろん業者は途方に暮れ、相談を受けた社民党県連が「まだ深刻な被害を被っている事業者もいる」と対応に乗り出したとありました。
ネットで調べると、東京電力(株)のホームページに「平成25年10月5日付 東京新聞1面トップ『福島事故 風評被害 東電補償打ち切り』について」というお知らせが出ていて、要は東京新聞や社民党茨城県連に対する反論のようです(業界紙はニュースソースが東京新聞であったか、社民党県連で業界紙にもリークをしていたか)。
東電ホームページではお決まりのお詫び文と迅速・公正な賠償に取組んでいると言うこと、さらに「風評被害による減収等の損害につきましても、個別にご事情詳しく伺ったうえで、当者事故との相当因果関係の有無等を協議させていただいており、賠償を一方的に打ち切ると言った対応はしておりません」と言う文面でで締めくくられていました。

ま、「それはそうだろうな」とは思います、これだけ世界中から注視されていて賠償不払いも喧伝されればさらなる企業イメージの低下になります。

牛15

ところが今度は毎日新聞が続報、栃木・茨城の個人事業主に8~9月に賠償打ち切りの文書が郵送された。東電側は事故から相当期間が過ぎたので、新規取引先の開拓や代替事業への転換が「通常は可能と考えられる」。今春以降の売り上げ減は「事故と因果関係のある損害とは認められない」と賠償を拒んでいると報じています。
事業者は「東電から事前の連絡はなかった」と東電の言い分と対立しています。まずは売上げの減少は、帳簿等の改竄がない限り事実でしょうから、原発事故との因果関係の有る無しが争点になります。原子力損害賠償紛争審査会の中間指針で賠償の終期を「取引価格や商品特性を個別に勘案し合理的に判断する」としています。
文字に起こして見ると、全くその通りで、各自異なる事業をしているをしているので、一律にここまでとか、平成何年何月何日を以ってとかとは行くわけはないのですが、問題は事件の当事者で加害者の立場の東京電力が決定するのは被害者側からすると納得がいかない話で、むろん東電も自社ホームページで「当者事故との相当因果関係の有無等を協議させていただいており」としていますが、今後財物補償なども絡む複雑な事案も出てくると、被害者・加害者側の「水掛け論」になることは容易に想像できます。
汚染水同様、私企業に任せられる問題ではなく、一定の強制力と決定権を持つの持つ第三者機関のようなものが必要になると思われます。

さて、牛の写真の説明です。この牛は東電事故現場から30kmと数百メートルのところの牧場です。あと何百メートル原発に近く避難区域に掛っていれば、繋がれたまま餓死か、放牧され餓死は免れて放射能に汚染された草葉を食べたとされ薬殺処分になっていたはずです。

牧草11

現在も牧草の自家生産は制約があり、輸入牧草を給餌していますが、とりあえず農家のほうも工夫を凝らしながら無事に牧場は継続されています。原乳の販売価格は東北地方で一律決定される仕組みで、すなわち風評被害はありません。
しかし、余分な餌代や作業もあり間接被害は付き纏います。外国産の餌などは円安もあって原子力災害との線引きも難しくなりますが、とにかく大なり小なり加害者と被害者の関係は、日本各地で少なくとも向こう数十年は続くことになります。
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テーマ:ほっとけない原発震災 - ジャンル:政治・経済

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