なかなか古めかしタイトルになってしまいました。しかし文字通り、空梅雨以前に梅雨入りもしておらず 連日の猛暑ではなく、降りそうで降らない曇天続き、渇いた地表から恨めしく天を仰いでいる日々でした。

土曜日の午前中少々雨が降りさらに夜間にも静かに降り続きました。豪雨は土の表面で流れることが多く静かに長時間続く雨の方が旱魃対策には効果的です。
と、何となくほっとする話題でブログを書き出しているのですが、農家の方と話をしていても話題になるのは、いわゆる「風評被害」。天候以上に農業経営を覆う深刻な課題です。 雨とは縁のない大型ハウスのミニトマト、そろそろ赤く色付きました。ご主人は第2棟目を建設中、収穫と箱詰めは奥さんの仕事で猫の手もネズミの手も借りたい忙しさ。
しかし、今後・将来のことを考えると農産品の売れ行きが気にかかります。 ここに至って風評被害といえるのかという話題にいつもなっていきます。事実ではないデマの流布によって販売不振等経済的な損害を受けたのが風評被害といわれますが。これだけ関連産業も含めて広範囲に深刻な経済な損害を与えた事例は少なくとも国内にはなく、偶発的なデマというより「多面」「多層」からの情報の錯綜により国民が根拠のない情報を信じたというより、何が真実か判断に困り、とりあえず放射能汚染の可能性が皆無でなさそうなものは購買を控えることになり、これまでの古典的「風評被害」とは様相が異なって気でいます。東電の汚染水漏れ等度重なるトラブルも科学技術や管理体制への不振を増大させていることから、まずは購入者の合理的な判断といっていえないこともない現状です。
かつて言われた「おれおれ詐偽」も、何かと名称を変えて呼ばれていますが被害は未だに報道されています。原子力災害に関る風評被害も、風評被害以外の新たな名称で実態を表現しながら対応をを考える時期に来ているというか、それでも遅きに失していると思っています。

このミニトマトハウスにも除染用のゼオライトが積まれていました。逆に放射能対策におけるゼオライトの効用は疑問が残ると言う専門家もいますが、土に撒けという既成事実として走り出しているものは逆に止めようがありません。 なんとも困った情報化社会です。原子力同様「情報化」についても、人間は自ら管理や抑制のできないものを使用してしまったのでしょうか?天候も抑制で見ませんが、とりあえずこちらは慈雨がありました。
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