週末ソフトボールの県大会が福島市内であり、以前関係していたチームが出場するので挨拶がてら暫時観戦しました。除染から間もないグランドでやたら砂塵が舞うなか、郡山から観戦(というより偵察か)に来ていた現役の監督の話しによると「郡山のグランドはまだ除染が終わっていないんですよ」むろん終わってにしたないところもあるという意味でしょうが、以前このブログでも話題にした先の郡山市長選挙、現役磐石の予想を覆し「新人逆転勝利」の結果はお伝えしていましたが、まずは民意というのは従来の組織選挙では計れない勢いがあります。

この秋に市長選挙を控える福島市でも急ピッチで除染が始まっています。いまさら急ピッチというのも間の抜けたはなしですが、とりあえず郡山の轍を踏みたくないなか、あちこちで除染の看板を見かけます。

中国のトップが米国を訪問し世界1位2位の経済・軍事大国とお互いエールを交換しましたが、かつて自由主義経済の発想を取り入れる前の中国は「人海戦術」が代名詞で、とりあえず人出を投入して作業生産に当たることを国是としていました。 どうも、原子力災害復旧に関しては世界2位の経済大国から滑り落ちた日本は「人海戦術」に頼らざるを得ない状況のようで、これで原子力発電技術を輸出しますというのもなんともお寒い限りです。

この一帯は福島市の中心部、古くからの住宅街でしたが再開発で宅地分譲がされ小奇麗な戸建が立ち並ぶ区域です。まずは中間所得層にはなかなか手の届かない地価で、学校や緑地にも近く駅や市の中心部も徒歩圏内。再開発が終わった頃を見計らうような原子力災害に大枚をはたいた入居者はやり切れません。 避難区域となって持家を追われた人たちからするとまで恵まれているというのはなんの慰めにもなら来かもしれませんが。

梅雨の時期とは言え真夏日が続くなか、作業をする側もしてもらう側も苦闘は続きます。
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テーマ:ほっとけない原発震災 - ジャンル:政治・経済
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