梨の摘果が急ピッチで進んでいます。この時期は梨と言わず桃でもりんごでも摘果の時期なのですが、三脚を立て伸び上がって実を取って行く桃やりんごと、棚の下屈み込んで作業をする梨とは少し雰囲気が違います。

「おたまじゃくし」のように見えるのが梨の実、その上に黒く「頭髪」のように被さるのが、つい2週間まで咲いていたあの白い花です。受粉した花が種でもある果実に変わり、日を追って肥大して行きます。そして、たわわに実のった梨が、と言うわけには行かず、このように何個も実をつけると栄養が行き届かずに小さな実しか生らないので、手前の実のように1個を残して落として行く作業が「摘果」になります。
新緑に変わった山なみを背景にその摘果作業が果樹園で進んでいます。初夏のような日差しに上を向いて行う作業はサングラスも必要になります。

この辺りは果樹地帯とは言え、農家は自給用の水田も保有していて田植えの作業もしながらの果樹園での仕事になります。近所のパート労働力も使っての作業になると、普段の家族労働とは違ってなんとなく気忙しくも華やいだ作業風景になってきます。

果樹の新緑も輝くような光沢で、花の美しさとは違う美観を作っています。今年の秋は作柄が良いといいですね、と言うと、24年度の風評被害の賠償がまだなんよね、といたって現実的な返事が帰ってきました。
昨日は、財物の賠償資産の評価のために「原子力賠償紛争審査会」の会長が避難区域の視察に訪れ、避難中に雨漏りなどで傷んだ修繕費用も上乗せへ、と何とも長閑なコメントを出して帰られました。 農産物の場合も、価格の下落部分を賠償するなどのことだけには止まらず、下落を防ぐための販売管理費の増加やブランド価値のの喪失や年間を通して戸外で作業している農家の放射線健康管理まで賠償に含めるべきもので、ここまで来ると廃炉作業同様一民間企業で賄える範囲ではありません。国家の威信が問われています。
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