本来ならば田植えの最盛期ですが、何か肌寒い日もあり夏日も続きません。水温が上がらず苗の様子を見ながら田植えの方は見合わせていると言う声を聞きます。 今後大規模化が進めば、そんな悠長なことを言ってはおられず、カレンダーにあわせて作業を進めらければなりません。「季節と相談にながら」と言う農作業はやがて消えるのでしょうか。

田植えの済んだ水田もどこか寒々しく、気温の上がりを待っています。これで水温が上がると一気に根が動き出し地上部も旺盛な成長に移のですが、しばし我慢と言ったところでしょうか。
とは言えやはり5月、庭では初夏の花が咲いてきました。「猫の額」と言うのが謙譲の決まり文句なのですが、田舎ゆえ多少居住スペースには余裕があり、広大なとは言わないまでもそこそこの面積の庭も彩がでてきました。

この3月に逝った父が永年丹精こめた庭も主亡き後も判で押したように季節の移り変わりを告げてきます。まだ四十九日から間もないとは言え、大震災の混乱に合わせるようにここ2年間は入退院の繰り返しだったので、実質2年以上手を入れてない庭も幸い未だその体裁を整えてくれています。

そういえば、冬の南天も寒椿も眺める暇もなく、やって来た春ももう終盤です。咲きかけの牡丹の花が落ちれば初夏、この庭で一番の高木金木犀が香りを周辺に飛ばす初秋の頃には、準備のはかどらぬ水田も穂が頭を垂れるのでしょう。原子力災害やTPPを契機に、素人さん達の「農業談義」が盛んです。むろん、国内農業がこのまま良いとは到底いえませんが、何を捨てて何を守るかがどうも歪な論議になっているのが気にかかります。
スポンサーサイト
テーマ:季節の話題 - ジャンル:ブログ
|