ここ2回ほど、果樹の花を紹介させていただきました。 桃の花はなんとなくイメージ出来ても、さくらんぼや梨の花は改めて印象がなく「白い花」ということも知らなかったと言うメールを多く頂きました。
果樹栽培で難しいのは、花を多く咲かせ過ぎても生けないことで、つまり花の受粉から種子である果実ができるので、つまり花が多いと多くの実が成りそのことによって個々の実に栄養が行かず貧弱な果実になってしまうことです。ですから花を摘む作業がでてきます、一面の花で見栄えのする果樹園は農業生産技術から見れば好ましくない果樹園と言うことになってしまいます。
とは言えやはり花が咲けば綺麗で、畑の周辺まで華やいだ雰囲気になります。 野菜の花も今咲いています。この時期は「黄色系」が目立ちます。

ハウス栽培のミニトマトの花ですが、ミニトマトは大玉トマトからの品種改良。ですからトマトの花も同じく咲きます。 小さく混んだ咲き方をします。ここからトマトの房が育ってゆきます。
そこから見るときゅうりの花は大型で、花から1本のきゅうりが育ちます。見ようによってはきゅうりのお尻に花が付いているようにも見えます。
 きゅうりは房ではなく1本ずつ実を付けます。スパーのバイヤーから「B級品を特価で売りたいから曲がったきゅうりはありませんか」と言う注文が来たりするものの、曲がったきゅうりを見つけると、この写真のような段階から もぎ取り落とします。曲がろうが真直ぐだろうが、必要な栄養は同じなため栄養のロスを避けるため商品価値が低い曲がっているきゅうりは育てません。きゅうりの実に日光が当たるように無駄な葉を落とすときに曲がっているきゅうりは収穫せずに小さな段階で落として行くのです。
きゅうり1本に農家の苦労と丹精がこもっています。

今の時期に花の咲いているトマトやきゅうりは温室の中ですが、露地では菜の花類が黄色い花を咲かせています。菜の花類は同じような花を咲かせます。ですから、蕪の花なのかトウがたった茎立ち菜なのか、それともキャベツなのか路上から見ただけでは分かりません。しかし畑や土手で取り残した野菜の黄色い花も綺麗なもので、ようやく緑を帯びだした背景の山々にマッチしています。
これから1日1日緑が濃くなり、初夏から夏へ季節が進んで行きます。本当に自然の美しい福島です。
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