好天に恵まれた週末、福島県北部の平場地帯はまさに花見日よりでした。残念ながら15日は新聞休刊日、どのような人出で、震災前というか放射能災害前に戻ってきたのかまだ相当落ち込んだままなのか、知りたい所ですが知る術がありません。

休刊日といえば、福島県郡山市長選の投票日が昨日でした。新聞が休みで詳細を知る訳ではありませんが、新人候補が当選した模様。まず、新市長は新人と言っても現職市長とほぼ同じ年、官僚上がりで清新のイメージはありません。投票率もかなり低く盛り上がらぬ選挙戦であったようです。 事前の玄人筋(新聞記者や政治家)の予想では、際立った政策の違いもないので現職有利の声が専らだったのですが、蓋を開けてみると間逆の結果でした。また、投票率が下がり浮動票が少なくなると組織力に長けた現職有利の予想もまた外れていました。

福島では咲き誇る桜の下で除染作業が続いています。遅れに遅れていた除染作業ですが、ようやく本格化がしてきました、あくまでも「除染作業」がです。「徐染」とは汚染を取り除くこと、現在の除染作業が除染としてどれだけの効果があるのかは、まだこの先の結果次第ですが。

柳の下の蛙ではありませんが、桜の下でも除染作業は続いています。先ずは作業員の方々は規定の作業を一生懸命されているので、除染作業を揶揄するような表現はしませんが、放射能災害に対する対応の拙さが郡山市長選の結果の全てだと思われます。
現職市長も福島県議会議員が長く確か副議長の経験者です。現政権の自民党系で国会議員とのパイプも太く、今度の選挙で3期目を目指していました。郡山市は昔から政争が激しく、長期の再選が難しいとされてはいますが3期12年程度なら多選の批判も起きる範囲ではなく、先ずは脂ののった働き盛りの時期と見られるところです。
「市長は震災の後逃げようとしていた」との批判も、似たような噂は福島市やいわき市でもあり、真偽はともかく風聞の範囲でしょう。現職市長の敗因はまさに原発事故対応、とくに除染や市民生活に与える影響を過小化して対応が後手を踏んだ、或いは発信する情報が曖昧だったということに尽きるのでしょう。
選挙予想のプロが、◎印ではなくとも〇はつけていた現職市長が選挙戦を落とすような結果は、福島県民の民意はは相当変わってきたといえます。 福島県の中通り地方は桜前線が北から南に下りてゆきます。福島の満開の桜を引き継ぐように郡山が満開になり白河へと移って行ってその後に会津鶴ヶ城が満開になります。 浜通りの夜ノ森公園など立ち入り禁止区域の桜は散りました。政府も東電も、そして福島県庁もこの選挙結果を見誤るととんでもない突風がまた吹き荒れます。
スポンサーサイト
テーマ:ほっとけない原発震災 - ジャンル:政治・経済
|