終戦記念日の靖国神社ではありませんが、3.11近くになってくると東日本大震災関係の報道が多くなってきます。今年は直前の土日は各局で震災・津波、そして放射能災害。特に原発事故に対する検証や報道が目に付きます。例によってストーリーや結論ありきで、それに被せたような現場の声や記録映像の挿入など、現場にいる立場からすると「そうではないのに」「それほど単純ではない」、と言いたくなることもたくさんありますが、とりあえず忘却の彼方に追いやれるよりマシということでしょうか。

非常時と日常が混ざり合っているようなことが福島の生活です。高校の卒業式が終わり、間もなく中学校の卒業式と公立高校受験。今の時期賑わう受験の神様も除染中、なんとも奇妙な取り合わせの看板が立っています。「除染が進んでいない」といいながら日常は例年通り流れ、押しよれるマスコミも拍子抜けの様子ながらそれでは商売にならないのか、何か危機を煽らなければ仕方のない様子が見て取れます。

「風評被害」「放射能の農地汚染」によって、福島の農業は危機的な状態です。さらには日本の未来設計にふりかかる「TPP」問題も、危機的な状態にある福島県も避けては通れません。未来を先取りするようなテクノロジーと見える植物工場も、初期投資の大きさや生産技術やコスト管理の不透明感からするとトピック作りにはともかく、おいそれと産業として成立するとは思えない・・・、しかし技術革新や国際競争力の強化は喫緊の課題。
とのようなことを発信してきたわけですが、なかなかビジュアル的な話題性を追及するメディアからは声がかかりませんでしたが、先日のバイヤー来訪にあわせてテレビのニュース報道の形で多少紹介は頂きました。 バイヤー来訪とは、「ふくしま未来への一品つくり」というプロジェクトで首都圏から来たバイヤーの視察を受け入れた件。生産や流通に対する姿勢も説明することが出来ました、ツアーのコーディネーターに言わせると今回のシリーズ訪問6社の中の5番目でしたが、「味覚に対する評価はもっとも高かった」とのこと。 取材に来られたメディアは公共放送で、さすがに「美味しかった」というコメントは放送されませんでしたが、インタヴュ-を受けたマーケット担当者の前向きな意向は画面から見て取れました。 とりあえず、マスコミの意向に関係なく「私たちは私たち」のスタンスで復興に取組んでゆきます。
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テーマ:福島県 - ジャンル:地域情報
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