雪の多い年です。ドカ雪というより、消えかかるとまた降るタイプです。しかも気温が低いので、道がぬかるんで困るというより凍結して滑りやすいのが特徴で、歩行・運転ともお年寄りには気の毒です。
もちろん農業にも支障は出ますが、逆に季節の営みの中で育つ作物の方がより品質の高いものが出来ます。夏は暑く冬は寒い、この方が作物=植物にとっては品質が高まります。相場的には天候不順で品物が足りない方が高騰するのですが、短期的な視野で農業経営を考える時代ではありません。

これはりんごの木ですが、樹に張り付くような雪が寒さの厳しさを物語ります。この寒さのお陰で業害虫が死滅して、農薬の散布が少なくて済みます。凍り付いた果樹園が逆に収穫の豊かさを実証します。

2月も半ば近く、日脚も伸びてきました。寒さに震えるのは同じでも農家心理としては何か1月と違ってきます。 雪融け後の作業日程を考えると、多少無理をしてもと伸びた枝の切り払いをする姿を目にするようになります。
もちろん切り払った枝は積雪の上に放置ですが雪がなくなるとその整理に追われます。所々に残る残雪、芽生えてくるハコベなどの雑草、暖かくなった日差し、そのようなものを感じながら行う枝の整理は農家が一番春を感じるときだといいます。その季節まであと一月、なんとも待ち遠しいと雪への照り返しで真っ黒になった顔をした農家の皆さんが口をそろえます。そして、風評被害で滞っている販売が解決しますようにと、異口同音に同じ言葉が返ってきます。
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