東京で商談会でした。それに他の打ち合わせも含んで新幹線で行き来する毎日、幸い商談会は東京駅舎内の飲食モール、アクセスははこの上なく良いといえばよいのですが。
 プロの料理人の方々からも食味に関する評価が高く、おかげさまで好評でした。もっとも原子力災害以前は高級スーパー、デパ地下から引っ張り凧で、納入先の割り振りや数量の確保に追われていたころから思うと、全く余分な苦労で憤懣やるかたないと言うのが偽らざる心境ですです。

モール側としても、定期的に〇〇フェアというイベントを組んでいるらしいのですが、放射能災害下の福島となれば、なんとなく通常と雰囲気が異なるのでしょうか微妙な空気も漂います。
今回は7件の食品関係の事業者が参加したのですが、まず圏内の食品関連で話題になるのが東京電力の対応。「実質賠償金か国から借りて支払する以上、勝手に支払うことは出来ません」と言うことも縦に賠償を拒んでくるそうです。売上げは激減する上に新規顧客開拓のために膨れ上がる営業経費、のた打ち回るような企業運営が続きます。

打ち合わせてある研究機関と待ち合わせたホテル、そこから見た東京の風景、残念ながらこの窓からはスカイツリーは方向違い。蒲田から見た品川方面でしょうか。いつも何気なく見ている風景もファインダー越しに見ると趣が違います。子供の頃見た「鉄腕アトム」の背景がこんなだったかと思って見てしまいます。もっとその未来図の先駆けになった、街の上を走りビルの間を抜ける首都高が相当老朽化が進んでいる様子でこの都市もいいことばかりではなさそうですが、ここにエネルギーの供給をしてきた挙句にとんでもない災難にあってしまった地域の住民からすると、やはりなんとも長閑な風景に見えます。

いつもこのブログで紹介している吾妻小富士ではなく本当の富士山。窓ガラス越しの撮影なので多少曇って見えますが1月の冷気にくっきり稜線が見えます。この巨大な消費地の巨大な胃袋、そこに「風評」という得体の知れない怪物と対峙しなければなりません。「誠に申し訳ありません、おっしゃっていることは分かりますが、ご要望には応じかねます」東京電力も必死の企業防衛のようです。そして、福島に一部本社機能を移して賠償と除染の迅速化と野アナウンスも事態の風化を待つ延命措置としか映らないのですが。 なのも賠償金がほしいわけではありません、しっかりとしたビジネスモデルを運用して、お客様に喜んでいただける食材を供給する。当たり前のことは当たり前に出来ることを渇望して仕事を続けています。
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