「師走」の慌ただしさに「選挙」、例年より少々早い冬の訪れに「除染」。大震災の爪あとも生々しいところにいろいろと大変な情況が続きます。おそらく全国で最も気忙しいのがが福島でしょうが、南の方もオスプレイのあとは酔っ払い海兵隊とミサイルでこれも大変そうですが、何れにしても目に見えるものですので。

いつもより早い初雪の中でも除染は続きます。公園も何度も掘り返しているように見えますが、仮置き場が確保できない以上埋設して遮蔽シートで覆うしかありません。総選挙でも話題になる日本の官僚統治ですが、縦割りの弊害ややはりとんでもない不効率をよびます。もっとも農林水産分野に環境省が出てこられてもこれも困るのですが。

新たな地場産業と揶揄されそうな除染ですが、これも先が見えません。看板と事務所は建つのですが実体が良く見えません。情況を考えると物理的な除去だけでは無理なのでしょうが、代わる科学技術がありません。それでも原発の廃棄は現実的でないとする主張もありますが、使用済み核燃料の目処も立たないのに目先の電力に固執しても将来にツケを先送りするだけです。相当な借金も先送りするのですが、これはハイパーインフレで国民の生活レベルはともかく、帳簿上のバランスシートは改善できます。
鉄腕アトムで育った世代なので未来は明るいものと言う思想に変わりはないのですが、「本当かな」と思わなくはない昨今です。

「この寒空に」と言うのも死語のようなフレーズですが、食事や憩いの場所も仮設と言うのは文字通り寒々しく見えてしまいます。同じ施設が猛暑の今夏は夏苦しく見えて仕方がなかったのですが。 賠償金云々と言う声も聞こえてきますが、この場所に立ち行き交う人の息づかいを聞くと「銭・金の問題ではない」と思いが一層強くなります。各党の党首も福祉まで衆院選の第一声を上げたものの、仮設住民のあるいは福島県民の視線は冷ややかです。 被災地を慮ってよりも一種のパフォーマンスとしか移りません。それは、脱原発、卒原発の主張についても変わるものではありません。
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