福島の金木犀は今が盛りです。例の香りを周囲に発散し,秋の盛りを告げています。 まさに金色の花も未だ散り落ちることがなく、何かと暗い話題の多い福島を元気付けているようです。

昨年の今ごろ、足しげく福島に通い除染の提案をしていた関西の大学教授連もめっきり見せなくなりました。その後話題にしていた集団訴訟もこの頃はトンと聞きません。科学の本道が行くごときの物言いに、それほど科学者としてのポリシーを感じていなかった私等は「お手並み拝見」をしていたのですが、あんのじょう提案技術が 民間からも政府系からも相手にされないと察するとトンと音沙汰もありません。 向こうでも福島県人の意識の低さでもあげつらっているのかもしれませんが、福島でも当時の関係者が顔を合わせるたびアホ大迷惑教授の話になるので、まずはお相子でしょうか。
原発事故下で苦しむ福島で新技術を投入して一括千金をもくろむ向きは相当あります、さすがに人の良い福島県人も1年半を経過するとなんとなく話を見聞きしただけで、おおよそ真贋の見当がつく(学術上の使命感を否定するわけではありませんが)ようになります。 一括千金だろうがゴールドラッシュだろうがもたらす技術が卓越してれば何の問題もないのですが、困ってしまうのが後始末もせずに姿を見せなくなること。中に立った地元の研究者も「私はただのお手伝いでして」と、週刊誌のグラビアに登場していた頃の歯切れのよさはありません。
1849年に始まったとされるアメリカのゴールドラッシュ、一括千金を夢見て東海岸から陸路で太平洋を海路でカリフォルニア州に集まりました。ビジネスを語る上でよく言われる例えですが、ゴールドラッシュで儲けたのは金鉱を掘った人ではなく、砂金採りの労働に向いた作業ズボンを売ったリーバイス。福島県人もこのくらいの商魂があったほうが復興の早道かもしれません。

葉タバコから100Bq以上の放射性セシウムが検出されたニュースが流れました。土壌汚染がそれほど多くない地域、葉タバコの属するナス科は決して移行係数が高くありません。タバコ耕作組合は早速東電に損害賠償を請求するとしていますが、それは当然としても原因の究明と再発防止が先でしょう。 セシウムの動体については未解明の部分は多くありますが、賠償問題を先に持ってくると指導不足への責任転嫁ととられても仕方がありません。セシウムの移行抑制をK成分の効果だけと思い込んでいる早瀬久美子さんと言うおばさん学者レベルの知見では汚染地域の難局は乗り切れません。
はやくも現地では来年に向けての土つくりが始まりました。移行抑制などは最低限の課題、同じ条件の生産物では福島産は販売に際してとてつもないハンデを背負わされています。 安全で新鮮で美味しいものを効率的に、農業と生活基盤の再生に向けて懸命の努力が続きます。
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