栽培を諦めた風景を見ると心が痛みます。特に果樹は何年も掛けて樹木を育ててきたので、伐採してしまうと何年も収穫できなくなります。 果実でも干し柿、乾燥させることによって重量が減り、結果的にセシウムが濃縮するので放射能の検出が心配される産品です。
 生産を諦めて、柿の木を切ってしまう農家も数多く存在します。貴重な冬の収入源を自ら手放すことになってしまいます。柿の木だけで干し柿が出来るわけではありません。加工場や乾燥施設も無駄になってしまいます、セシウムがいろいろな仕事を奪って行きます。

撤退したコンビニに事務所を構える、東京電力の福島原子力災害損害賠償相談センター。損害賠償についての相談に乗るところではありません。自分で作った損害賠償請求書の記入様式を説明するところです。記入内容の説明ではありません、「それはここでは判断しかねる」と言うことで、とりあえず記入して損害賠償を請求して、請求が認められるかどうかは本社の判断だそうです。 それが嫌なら、調停にでも裁判でもお好きにどうぞと言うことで、悲壮感漂う被害者をよそに誠にお気楽な仕事場です。
浪江町の馬場町長が以前から口にしていたことですが、国や県が放射能の拡散予知システム「SPEEDI」のデータを公表せずに避難者に無用の被曝をさせたことに対して刑事告発をする姿勢を見せました。 もともと、国・県・東電が、お互いに責任を擦り付けるような言動が目に余っていました。いずれにしても被害の元凶は東電にしても、国策で原発を推進してきたのは国であり、それを選挙で選んできたのは国民でしょうと言っても、絶対安心と言い張ってきたのは国と電気事業者なので、現実的に国民はだまされた被害者ということになります。
いずれ、国民など言い包められるものという認識だったのでしょうか、そこから「業務上過失致死傷」の告発が上がりそうです。もたれあいの構図が少しずつ変わってきそうです。
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テーマ:ほっとけない原発震災 - ジャンル:政治・経済
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