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東電の不都合
東日本大震災の最大の被害者は、命を亡くされた人を別にすれば(株)東京電力といえるでしょう。
世界最大の民間電力会社といわれ首都圏とその周囲の電力をまかなってきた総合力は日本を代表する企業そのものです。それが、特異な気象災害により被災し施設を破壊されたのにとどまらず、引き起こした放射性物質の飛散と被災原発廃炉の費用などにより、天文学的な出費を余儀なくされています。
悪いことは続くもので、円高と中東の政情不安などにより記録的な原油高になりました。そのため頼りの火力発電のコストが跳ね上がり、電力料金の値上げに依存せざるを得なくなりました。客観的に見れば値上げやむなし、がんばれ東電!となるはずですが、原発事故後の不手際、原発事故を契機に問われた企業体質からか、同情の声がどうも湧いてきません。
きょうの新聞でも、「東電夏のボーナス見送りへ」と言う記事が出ていましたが原発事故の被災地の感覚から言えば、退職金や企業年金が出ることすら不可解極まりないことです。「事故と労働者の権利とは別」「事故後もエリアへの電力供給は続け最低限の責務は果たしている」と言うことかもしれませんが、この状況下でも電力料金値上げについて官・民から相当の反発があることからすると、東電への不信と不満はかなり深いものがあるといわざるを得ません。

三原2

私のところにも、東電から「損害の賠償が出来ない」という通知が来ました。文部科学省の損害賠償審査会による中間指針に沿って弁護士、税理士と協議の結果支払い要件には当たらず、また、遺失利益の賠償によって財物の賠償は果たしているということです。ところがその遺失利益の賠償について終期は明示されず、終わるときには連絡しますの記載のみ。いまどきは詐欺師でもうもっともらしい口上を考えるでしょう。

中間指針はあくまでも指針で、賠償の範囲を制約するものではないと言っています、あとは個別の状況判断ですが、今回個別の内容を聞いてくる素振もありませんでした。それで、異議があるならば「調停」でも「訴訟」でも勝手にどうぞとのことです。それはそれで言われなくとも勝手にさせて頂く訳ですが、相当数の調停依頼や訴訟が乱立するものと思われます。
東電は表に立たず、お問合わせは弁護士へ直接ということでした。このようなことになれば、弁護士にとっては願ってもないもない特需には違いはありません。

福島県は原発立地地帯であったがゆえに、原発の職員と家族も大勢住んでいます。周辺部からは避難していますが避難先でも原発関係者は肩身を狭くして暮らしています。私の知人も南相馬から避難して来ている野菜農家がいるのですが、息子が東電勤務とはとてもいえないそうです。かつての自慢の息子もいまや国賊になってしまいました。

監督・中央官庁にはひたすら低姿勢、被害者や電力需要者には高圧的にと言う東電の姿勢が変わらなければ世論など味方に付くはずがありません。
実は私は、そもそも原子力政策は国策で、想定以上の気象災害で原子力発電所も被災し重大な事故につながり、その後の対応に不手際があったことは考慮するとしても、すべての責任を民間企業に求めることは「如何なものか」と思っていました。思っていましたと過去形にしてしまうのは、その後の対応があまりにも杜撰極まりなからです。

8,000億円に及ぶ賠償費用を国に申請しながらも、支払い予定といった日に支払が行われずに、理由は「支払に不都合が生じた」を繰り返すのみ。オペレーションセンターなどには「謝り役」しか置かないのが常識で、たぶん急遽かき集めた「パート」かせめて「契約社員」でしょうが、かつて「みずほ銀行」がシステムトラブルで多くの企業取引を混乱せ社会問題になった例もあります。この不都合がシステムトラブルではなく、資金不足による信用問題に関するものならば、昭和恐慌の鈴木商店の例を引くまでもなく日本経済に大打撃を与えます。国がついていると言っても、オペレーターのお姉さんやおじさんの「支払が出来ないことしかわかりません、ひたすらすみません」の隠匿で済む話ではありません。

とりあえず、遠からず実質的な東電の経営権は国に移るでしょう。「福島の再生なくして日本の再生なし」首相の真価が問われます、その前に解散がなければですが。


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テーマ:ほっとけない原発震災 - ジャンル:政治・経済

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