冬の間でも果樹園の作業は休むことはありません。 落葉し樹が休眠している間にも伸びた枝を剪定して、樹形を整えて果実に充分に栄養や日光が行き渡るように管理します。 有機肥料を散布するのも冬季間の作業です、いわば果実の品質や美味しさの源は冬の間に作られます。
 まだ、あちこちで雪の残る果樹園で、黙々と作業が進められます。以前と違い剪定ばさみも電動式、腰にバッテリーを下げかなり太い枝まで切り落とすことが出来ます。太い枝を切り落とすときはのこぎりを用いましたがその必要はなくなり作業はスピーディに進むようになりました(はさめない太い枝は相い変わらずのこぎりですが)。 その分機材が重くなり、夕方になると腕が上がらなくなるほど疲れるといいます。

それに今年は「除染作業」が加わります。 金具で果物の樹の表面を剥いてゆきます、梨はこのように剥きますが、果物の種類によって剥けないもの、高圧洗浄器でで樹皮を吹き飛ばすものといろいろな手法が採られます。 いずれにしても余計な手間ひまなのですが、こうまでしても出荷の季節になると「福島産」といわれて、嫌われてしまう可能性もあります。
今年の冬はことのほか寒く、全国的に梅の開花も遅れがちとのこと、でも暦はまた弥生の季節を知らせてきます。あれから1年経過した3月11日もやってきます。ことのほか寒い冬に多くの作業を行い、消費者の審判を待つ産地にいろいろと心無い声も届きます。 何をよりどころにして生きて行けばいいのか、農家の声は悲痛です。
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