
大地に根を張り、雨風に負けずに元気に育つことを「雑草」と表現されます。 その雑草より、なお、たくましく育つ野菜があります。冬に向かって美味しさを増す小松菜、もちろん化学肥料は20年以上も使っていません。土の力と堆肥で育ちます。堆肥で育つというよりも、感覚的には土の力を堆肥によってつけるとでも言いましょうか。消費者の皆さんには少々分りにくい表現かもしれません。肥料の化学分析から吸収量を割り出してくる農学の専門家にも納得は出来ないかもしれません。もちろん土から吸収されて、生育に必要な成分は化学式で表すのですが、簡単な足し算引き算では行かないのが有機栽培の奥の深いところです。
今年は風評被害の影響で夏場の生産を控えました。ですから作と作との間隔が空き、そのあいだに雑草が生育するため種などがこぼれ、栽培時期にも例年より多くの雑草が出てきます。 小松菜の畑にもハコベが芽を出してきました。このハコベはやがて畑一面に繁茂します。 あとは小松菜との根競べ、まさに強い方が勝つという自然界のサバイバルです。もちろん強いほうが勝つといっても相手を枯らすわけではなく共生をして地上部の日照をめぐる縄張り争いというところでしょうか。
この小松菜はなかなか負けません、その争いの中から美味しい美味しい味覚が生まれます。化学肥料と農薬で育った軟弱ものとは訳が違うよ、小松菜の心意気が聞こえてきそうです。
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