放射線量の低減に向けて、自主的な活動が始まっています。 私たちも含めて、放射線低減化への試験研究は行っていますが、農家のあいだでは具体的な対応を始めた方もいます。 福島市飯坂町の斎藤さん、果樹3haの専業農家その大半を個人販売で対応しています。 ここは原発事故現場から70km以上も離れていますが、お客様の信用は個人販売の何よりの財産です。 先ず10a分の表土剥離を行いました。 作業を見守る斎藤さん 表土剥離とは、いま小中学校のグランドで行われている方法で、放射線のある土の表面を削って取り除くもの。いわば外科手術のような方法です。 この方法だと確実に放射線は少なくできます、しかし「副作用」も覚悟しなければなりません。 ① コストがかかる ② 放射線を含んだ表土の処理 ③ 農地の場合表層近くの一番よい土を捨てるので、その後の収量・品質に差が出る 剥離した表土を覆った穴に隔離します ②の対策のために畑に穴を掘り、ビニールで覆う手法を取っています しかしこれでも不安は残ります、特に放射線量の多い土なのですが将来ビニールを突き破って根が伸びることもありえます。 ③は学校のグランドとも違い農家にとって深刻な問題です、斎藤さんも作業による断根(根が切れてしまうこと)を心配していました。 いろいろな課題はあるにせよ、手をこまねいているばかりには行きません。なにせ東京では、内閣と原子力安全委員長が「再臨界」を言った言わない、聞いた聞かないでもめているような体たらくですので。 新しい対応技術の構築を急ぐとともに、このような農家の努力や気概が全国の消費者に届くことを祈るばかりです。
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テーマ:ほっとけない原発震災 - ジャンル:政治・経済