これほど激動の2ヶ月は経験がありません。 まさに暗転でした、昨年は記録的な猛暑でした。それが秋野菜、冬野菜の作付けにまで影響してしまいました。
今年はちょっと寒めの冬らしい冬で、春も順調にに訪れようとしていた矢先の大地震と津波予期せぬ原発事故と、おそらくこれから何百年かは年表にはゴチック文字で書かれるであろう天災・人災で、すべての計画や希望、未来が吹き飛んでしまいました。 今年はがんばろうと思っていた矢先の「暗転」でした。

放射能対策の「菜の花プロジェクト」ではありません。 小松菜や白菜など、一般的な野菜でもアブラナ科の野菜は放っておくと4弁の黄色い花が咲きます。出荷停止で採らずにおいた野菜が黄色い花を咲かせています。
一見するとのどかな農村風景もまさに、苦悩と葛藤の風景でもあります。 東京電力は未だに強大な災害による不可抗力の事故であるとして免責条項に該当する可能性を示唆していますが、法的な判断はともかく、とにかく何の過失もない福島県民が途方にくれていることは確かです。

もう5月も半ば近く、季節的に始めなければならない仕事もあります。水を張った田んぼの風景はまるで何事もないようにいつもの5月の風景です。 津波でも多くの水田が塩水に水没し防潮堤や水路も壊され作付け不能になりましたが、この水田の米もどれだけ放射線の影響を受けるのか収穫してみないと分かりません。この夏の電力事情に心配の声も上がっていますが、夏以降の食糧事情もかなり心配です。 農産物は電力と違って輸入できるとして、早くも買い付けの動きもありようですが、このような農地や里山を守ってきた日本の農業はどうなるのでしょう。 雇用や安全保障、環境保全や地方自治等々、曲がりなりにも地方を支えてきたシステムが脅かされています。東京電力もリストラ策を小出しにし、企業防衛や賠償回避に動いていますが、○兆円だけでは済まされない罪の深さにもっと気付くべきです。
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