 【福島市 花見山公園】
地震・津波、原子力事故にともなう風評被害と、福島は3重4重の困難に曝されています。
「大人しくて辛抱強い県民性」などと称される福島県ですが、きのうの東電社長の避難所訪問では被災者の激怒をかい、土下座をして謝罪したと報道では伝えています。 東電清水社長の言動が火に油を注いだような印象を持つのは、儀礼的な謝罪では済む問題では既にないということです。 いつからか不祥事を起こした組織・団体は謝罪会見を開いた後ひな壇に並び、頭を下げて見せてフラッシュがたかれるというお決まりの行事がありますが、東電の罪の深さは例えようもありませんし、国策として原発を推進し、東電の事業を認可したた国も同様です。 東京電力は賠償責任についても認めていますが、賠償内容については常に小出しで言い逃れの道筋を探りながらの発言にしか聞こえません。政府の保証体制とか安易に支払を約束して株主から代表訴訟を起こされる懸念とか東電側の事情もあるのでしょうが、原発事故の被害の深さ広さは過去の事例が見当たりません。 形ばかりの土下座などさらなる怒りを買うばかりです。金銭で事態が解決するやけではありませんが、意図も過失もなく突然生活や経済の基盤が失われて健康被害や、時にはいわれなき差別まで強いられているのです。
福島には桃源郷ともたとえられる場所があります。福島市にある花見山公園、公共の公園ではなく花木生産農家が山野に花の咲く木を植えていったのが始まりです。写真家の故秋山庄太郎が写真を通して広くその存在を知らせました。 例年は桜の季節には福島市内中心部まで渋滞が出るほど見物客が押し寄せます。しかし、今年は原発事故の影響で 花見山にかかわるイベントは中止、県外からの観光客も少なく文字通りひっそりと花だけが咲いています。
「大人しく辛抱強い県民性」が怒りを収め、おだやかに花を愛でる時は来るのでしょうか。
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