南相馬市萱浜、「かやはま」と読まず「かいはま」と呼びます。国道6号線から海側、原子力関係の復興施設も出来ました。6号線から少し入るため、近くに来ても海の見えるところまでは、なかなか来れませんでした。

震災前に、当時取引のあった高級スーパーの加工部門から「かぶ」の引き合いがあり、作ってくれる産地を探していました。名うての高級店、一般的な仕入れルートでは品質が安定せず、浅漬け用の「きゅうり」納入のご縁で「株も」ということななったのですが、通年供給ということであちこちで試験栽培を行っていました。
南相馬の山側の地域で「しゅんぎく」を生産していただいている農家のご紹介で初めて来てから3年くらい経過したか、気心も知れてきて、生産指導で品質も担保できて、「さて、これから本格的に」にと、生産・供給計画の矢先に襲った大津波からもう7年。生産をお願いしようと思ったご夫婦は、まだご遺体も見つかりません。

この辺りにビニールハウス、その向うに水田と言う辺りが更地で、工事用の重機が止まるばかり。当時、水田と松林で見通せなかった海原も向うに見ることが出来ます。
原子力災害を抱えて、また岩手や宮城とは違う現状があります。とりあえず、お世話になったご夫婦と、周囲の皆様の鎮魂を願うばかりです。
スポンサーサイト
|