昨日夜、何気なくBSニュースを見ていたら「原発避難に賠償11億円の判決」と言うニュース。詳細を聞いていると、南相馬市小高区の避難を余儀なくされた住民の訴訟で東京地裁が東京電力に賠償命令の判決を出したとここと。
原発訴訟については多数あり、今回は300人超の原告団とは言いながら原告団の地域も限定されていたこともあり、裁判自体が大きなニュースにもならずに、判決のニュースを見て「そういう訴訟もあったんで」と思った次第。

とは言え、南相馬市小高区は馴染みに深い場所、アスパラガスとかミニトマトとか契約農家に生産をしていただいていました。区の人口が1万人としても300人強はその1/30で、かつてお世話になっていた皆さんが入っていたかどうかも分かりませんが。
1月末に隣接の浪江町に行った時の写真。踏切と言えど遮断機がなく常磐線そのものが走っていません。先日東京で乗った上野から松戸までの常磐線、あの先の線路はまだ不通のままでした。
賠償は国の指針通りに着実に実施していると言うのが東電の見解。国の指針に従ってADR(裁判外紛争解決センター)が出した裁定を、都合が悪いと無視すると、この頃言われている東電が「よく言うわ」と思わないではないですが、今回の判決はその国の指針自体が、道路交通法の自賠責保険の算出基準を根拠にしていて、「交通事故での不労賠償と原発事故でいきなり職場も学校も家も故郷も追われた被害や苦痛は同等ではない」というもの、したがって賠償の増額を認めた判決のようです。 法曹の素人から見ても「そりゃそうだろうな」と納得します。しかし、話にならない判決と金額として原告は上告の姿勢と報道は伝えます。全く底なしの怒りと苦痛を感じます。
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