代参とは代理参拝の略か、芝居や時代劇の題材になった「石松代参」。森の石松が清水次郎長親分の名代で、讃岐の金毘羅宮を参拝、道中の海路での会話「寿司食いねえ、酒飲みねえ」はあまりにも有名。
これは、多忙で清水を離れられない親分に代っての金毘羅様の参拝。金毘羅様は海の神様、清水湊の親分が信仰するのも当然か。

で、昨日の日曜、こちらも代参で金毘羅宮ならぬ「古峰ヶ原神社」代参。晴天に恵まれて無事御神符をいただき、こちらは陸路戻りました。 伊勢溝や伊勢代参は有名ですが、こちらの神社は日本武尊を祀る「火伏」のご利益がある神様。敵の放った火に有名な草薙の剣で草を倒してをの手を食い止めた故事にまつわるもの、こじ付けくさくはありますが、そこは神話の世界。
講というグループで、毎年代理を立てて火伏つまり防火の祈祷を受けてくるのが習わしで、未だに続いています。もっとも昔は観光目的もあり、何年かに一度の代参にかこつけて旅行を楽しむためのもの。

朝暗いうちの幾つかの講(今回は3講中)が連れ立って車で出発、宇都宮を過ぎ鹿沼インターから山中に進み午前中には帰途を終えました。これで計算上はあと十何年は役目が回って来ません、もっともあと十何年はこのような風習はもう続かなそうですが。 そもそも、娯楽のないころの庶民の楽しみ。ちょっとしたタイムスリップを現代でも体験してみるということでしょうか。
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