結果オーライなのか、嵐の前の静けさなのか、トランプ氏当選の後は円安/株高となりました。クリントン大統領と織り込んでいた株式市況も大統領選挙直後の下落の後は続伸続き、戦々恐々としていた経済界も一応安堵の運びになったものの、先々は予断を許さないと言うのが大方の見方です。

早速、アベノミクスの目玉と目されていたTPPについて「公約通り米国は参加しない」とトランプ氏側の発表。かたくなに、TPP反対を叫んでいた農業団体は一応安心か。政府の介入を拒んでいたJA改革もあって、まずはJAにとっては喜ばしい発表だったようです。
なにも、「TPP歓迎」と言う気はありませんが、国際競争を視野に経営改革を進めていた農家にとっては少々複雑か。大規模化などの経営改革を進めていた農家でも、外国から余分な競争相手が来ない分メリットには違いありませんが、農業改革やJA改革が足踏みするのも「痛しかゆし」。

モンスターが来るぞと身構えていたら、ちょろちょろ走る「ネズミ」と闘う羽目になったようなもの。「ネズミ」はモンスターより戦いやすいかといえば、これが「既得権」と言う鎧を着た難敵だったりします。

今日伺った、作業委託まで含めて50haを作業する農業企業、家族の他に常時雇用の従業員もいます。しかし、このままEUも含めて保護主義が台頭するとも思えず、この大型経営に舵を切ったことは、将来的に報われるのではないかと思いますが。
企業経営に舵を切って破綻が相次いだ農家の植物工場参入、経営上の「判断ミス」とは言い切れない複雑な問題が、そこかしこに存在します。
スポンサーサイト
|