戸数30軒程度の集落ながら、稲荷神社と愛宕神社の2つの神社を祀ってあります。他にも産土様という神やさらに小字単位で祀った神社もあり、昔の人は信心深かったと思います。さらに火除けの古峰原講や山林の仕事に従事する職種は「山の神」と呼ばれる山津見神社なども信仰していて、八百万の神とはよく言ったものです。
さて、その愛宕神社の祭礼、小高い山の上にある社は松の大木に囲まれ、急な坂道を登りきったところにあります。

山車が出るような祭りでもなく、氏子の当番と仕事の合間に顔を出す住人で延べの参拝人数は二桁に乗れば御の字。何とも慎ましいお祭りではあります。
むろん専任の宮司などいようはずがなく、年2回の祭礼に神社を開ける程度、しかし秋の祭礼は神官を呼んで祝詞をあげてもらうのが習わしです。

雨漏りがするようで割れた瓦は夏の祭りの後に交換しました。セメント瓦と言う今は何処でも作っていない代物で、普通の焼瓦で代用したようです、それも解体現場から貰って来たものだそうですが。

裏参道に抜ける道沿いに「榊」があります。しかし榊が自生するのは関東以西とのこと、これはヒサカキといって東北などで榊の代用品として使うものだそうです、ちょうど花が咲いていました。
高齢化、人口減少、東京一局集中、この集落の稲荷神社と愛宕神社の中間にある小学校も今年度限りで統合されてしまいます。 地縁によって築かれてきた田舎の生活も大きな曲がり角です。
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