桃の品種「川中島白桃」。やや晩生品種で、福島なら例年盆過ぎの出荷。中生の主力品種「あかつき」より大ぶりです、実はこちらの方がやや硬目ですが、その辺りは好みの問題。リンゴじゃあるまいし桃は柔らかいに限ると言う好みもありますので。
桃と言えば、山梨や岡山が有名ですが川中島の名が示す通り信濃で育成された品種。その基になった白桃は岡山ですが。

今年は暖冬と適度な湿気、初夏の高温傾向で生育が早く、例年より10日は早く桃のシーズンに入りました。梅雨明けが遅れたので調整はあったもののそれでも1週間は収穫が早く、いま晩生のはずの川中島白桃が最盛期。旧盆中の出荷はとても珍しいことです。冷夏で中生種「あかつき」が遅れて、お盆の出荷だったことはありますが。
この品種を生んだ長野県は、もともと農協の販売力が強力で、「旧長野県経済連」といえば青果市場に強力なコネクションを持ち農産物販売では他県の追従を許さなかったところです。
福島県は特に果樹では、温泉地などに訪れる観光客に対し「観光農園」「直売」などで顧客を得てきたところ。
ちょっと見せて頂いたら、PCの顧客管理、配送管理も行き届いています。

だから、原発事故の風評被害の影響は甚大だった要因があります。永年のデータが水の泡になりました。「長年のお付き合いだから、私は買うけど他人に贈れない」と言われれば返す言葉がありません。この場合、顧客の逃げ場所は他の桃産地ばかりではなく、他の季節の果物「ぶどう」「メロン」だったり、お菓子だったりワインだったり。
モノの豊富な時代にこのような事件が起こると、取り返しがつかないことになります。
スポンサーサイト
|