連休も終わり、除染も再開され復興住宅の工事も進みだしています。。シートが外され出すと構築物が現れ、ここでのリ・スタートも現実味を帯びてきます。賃貸なのか分譲なのかわかりませんが、入居を喜ぶのか止む止まれづの苦渋の決断だったのか、旧居住区域の問題もはらんでなかなか難しいところがあります。

福島大学の公開講座「風評被害の本質とこれからの対策」を聞いて来ました。原子力災害の風評被害の特性を調査分析して、事故からここまでの経過を3段階に分けてこれからの対応ということでの提言もありました。
講師は災害研究が本職の気鋭の研究者ですが、なかなか「本質」にも「これからの対策」にも具体的なビジョンとして踏み込めていないように思えました。 もっとも、現在進行中のかつてない風評に、容易に分析や打開策が見つかるはずもなく、調査だけでも止む名水ともいえるのですが。
三菱自動車の燃費偽装も「軽の何車種」かの問題ではなく、「全車種」に及びと言う見通しだそうです。正直いって「軽自動車」といえばスズキやダイハツ、三菱は軽と言うイメージはないのですが看板車種のパジェロまで及ぶということになるとイメージダウンは計り知れません。我々の世代は特にパリ・ダカールラリーで砂漠を荒野を疾走するMITUBISHIのイメージが鮮烈です。 2度にわたるリコール隠しの前例もあり、自動車の購入者に対する「補償」とイメージダウンによる販売不振は企業存続にもかかわって来そうです。リコール問題まで含めて「企業体質」と総括されても仕方がないところ、背後の親会社「帝国重工」はどのように対処するのか。 事業戦略の失敗で台湾企業に支援を求めたシャープは、事業上の問題で企業活動の「栄枯盛衰」ですが、東芝の方の失態は別の話、事業上の失敗は同じでも「粉飾決済」はこれは犯罪、パナマ文書は違法合法にモラルや規範が絡みますが、粉飾はまさに投資家つまり会社の持主を騙していたということですので、問題の質が違います。
さて、風評被害の方に話を戻します。 公開講座の方の「本質」ですが、講座の内容によれば農産物・水産物のような「産品」、最終消費者である「国民」(国内需要については)、間を取り持つ「流通」(市場・販売店)の3点で構成されていましたが、実はこれに東電と言う要素が入る様に思われます。三菱自動車や東芝と同様の企業体質の問題。 事故以前の放射能漏れトラブル隠しの問題から、事故後のセシウム飛散や汚染水処理など都合の悪いことは隠蔽し、汚染水の海洋投棄など「お願い」に際しては「真摯」を連発して、また今回の炉心損傷・溶融のような情報操作が指摘されると「陳謝」を繰り返すようなことが逐一繰り返されると、検査体制で「安全」TOKIOを使っての「安心」のイメージ戦略のなど、税金を使った「情報操作」の一環とも受け取られてしまいかねません。 三菱自動車、東芝と続く不祥事は、同様の企業体資質とみなされ福島の風評被害にも累を及ぼしているのは、少しうがち過ぎでしょうか。
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