咲けば見事な古寺の桜も「つぼみ膨らむ」といったところか、日差しは春ながら風まだ冷たい福島です。

福島県も三春の滝桜、鶴ヶ城の桜など桜も名所は多く、人知れず咲く「隠れ名所」も数あるのですが、避難地域にある「夜ノ森の桜」も代表的な名所。双葉郡富岡町にあって、常磐線夜ノ森駅はツツジの名所でもあります。
かつて、原発事故以前に常磐線を通る特急「スーパーひたち」が、各駅停車しか止まらない夜ノ森駅を経過する際、ツツジを見せるため減速して通ると長閑なローカルニュースが毎年判で押したように放送されていましたが、その常磐線もさらに南の竜田駅以北は普通で、さくらもツツジも除染作業員のために咲くようなものになっています。

廃業したラーメン屋の家屋を借り入れた(おそらく)、富岡町さくらサロンと言う施設もありますが、最近は出入りする人も見かけません。震災から丸5年経過すれば避難者各々の事情も変わってくるのでしょうが、さくらにかかわる望郷の念は察するに余りあります。
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