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呉越同舟
事の善し悪しはともかく、見解の幅が大きく全くまとまりが着かない原子力政策と原発事故対応。
春分の日の福島の地方紙の1面トップは、「栽培ワラビの出荷解禁」。出荷が解禁になったことは「慶事」には違いないものの、その経済規模とや波及効果からすると、社会面のトピック程度かと思うのですが堂々の1面記事。「事故矮小化への配慮」と疑われかねないような取扱いです。

年中重大事件ばかりあるわけではなく、少しでもセシウムの影響が低下していることの例えとして「県人事より好ましい1面記事」と、何とも複雑な表現をした友人もいますが。

DSC_5209.jpg

伊達市と相馬市の境の付近、全村避難の「飯舘村」とも近い場所でADRに慰謝料を申し立てている地域。ここも住む子供はなく、避難先から小学校に子供を連れてくるなりの苦労があるそうです。
集落の片隅にあるモニタリングポストはそう高い値ではありません。これが、飯館村の住民などの怒るところなのですが、線量計で住宅周囲を測るとまだ高い線量が出てくるそうです。
ところがモニタリングポストは、意図的に線量が低い場所に設置し、公表もその数値。テレビでの発表も「原子力規制委員会の発表による」として、それらの数値を使用するため、現実と異なる数値が独り歩きして「被害の矮小化の意図を感じる」と相当怒っている人たちもいます。
事故収束発表の下準備かと勘繰る向きもありますが、よくしたもので、原発事故当事者の東京電力が事故マニュアルの存在を見落とし、「炉心溶融」を「炉心損傷」と一定期間偽っていたなどと、原子力なる危険極まりない技術を扱う事業者とは思えないような杜撰な対応が表ざたになるなど、事故の幕引きなどとてもできない状況ではあります。

DSC_5211.jpg


このような混乱の中で、「左が反対右が賛成」と言うような単純な構図ではなく、ここの市の行政の「線量が低いエリアの除染はしない」と言う方針に反対する幟や看板の前に、原発再稼働を目指す自民党のポスターがあったりしています。
もっとも自民党としても、世界一厳しい基準を課しての安全に十分配慮しての再稼働と、原発の事故処理には一線を引いていますが、「安全神話」の舞台裏を見てしまえば、福井の大飯ならずとも「そうですね」とは、とても言いかねてしまいます。
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