2月も末になると、果樹園の剪定も進んでいます。今年は1月に2度の積雪があったものの、雪上の作業が出来る程度、その後の暖かさでその雪も苦も無く消えました。

震災と東電の原発事故から丸5年の3月を迎えようとしている時期ですが、またここで「風評被害」の課題が表面化してきました。やはりきっかけは韓国での交流イベントは中止になったこと。 なにげなく「風評被害」と呼んでいますが、正確には「いわゆる風評被害」。本来風評被害は根も葉もない実態のない噂話が何かのきっかけで独り歩きし、経済的な損害をもたらすこと。原発事故の場合は現実として放射性物質が飛散した実害、その原因も過程も映像として世界に配信され、一緒に収束に向けての不手際も露見してしまっていること。ただ救いは、昨今のIT技術もあって、旧共産圏のように秘密のベールに包まれた、ということではなくて一部始終が報道・公開されているということ。しかし、人為的に隠せる部分は東電や国は隠蔽いしていると指摘もあり、これも従来の行動からすれば「有り得ますね」と言わざるを得ません。
前回も書いた通り、このような環境で子育てをする母親(ばかりでありませんが)の気苦労や不安は想像に余りあります。
剪定に励む果樹農家との果樹園での立ち話で、突然何を言うのかと思えば「北朝鮮」の話題。このところ福島との交流を拒んだ韓国とも、核実験やミサイルで激しくやりあっていますが、「北朝鮮も東電も似たようなものではないか」という話でした。
つまり、都合の悪いことは隠す、自分の非は矮小化する、約束はするが守らない、名誉欲と保身の固まり。果樹農家の場合、JAを通さず個人で販路を見つけて自分の名前、つまり個人ブランドを確立していた果樹園ほど、例の風評被害の影響が大きいので辛口になるのもやむを得ないのですが、「保身」はともかく「名誉欲」とはというと「農家などに頭を下げない」と言うプライドが見え隠れするのだそうです。 原発事故に関する「自殺」の裁判で、原告は被告(東電)に対して慰謝料と謝罪を求めましたが、この果樹農家は慰謝料も謝罪も要求したくないといいます。要求するのは風評被害で失った利益(それは当然です)、失ったブランド力(商売で言う「のれん代」)、謝罪は要らないそうです、「どうせ形の上で頭を下げても、その下には赤い舌をのぞかせている」のが目に見えているからだそうです。 「その意見ブログで書いても良いですか?」の問いには「個人的な感想です(笑い)」と返ってきました。
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