全国的な寒波と大雪ですが、福島は寒さも雪も平年並みに戻ったと言うところ。1昨年2月の大雪以外「暖冬」だ続いていたので、冬らしい冬に戻った、と逆に胸をなでおろすところです。

果樹の剪定作業も、雪や風が収まった夕方近くに落とした枝の整理が始まりました。野菜と違い果実は年に一度収穫の一「発勝負度」、その一度のために年間の作業があります。 技術に自信のある農家ほど、JAなどの共同選果・共同販売を頼らず、自ら顧客を見つける販売方法を取ったり、ブランド農産物で個別の流通戦略をとりました。 で、降って湧いたと言うか、突然空から降ってきた放射性物質。原発立地県と言っても福島北部の果樹地帯は、交付金でも税収でも雇用でも他の経済効果でも、原発の恩恵はほとんど有りません。 恩恵がないうえに(恩恵に浴していたからあきらめろと言う訳ではありませんが)、風評被害だけはまともに来て、独自の差別化戦略を取ってきた「先進性」を発揮していたところほど「被害」が大きいと言う悲惨な事になりました。
東電は賠償は受けつけますが、「請求様式はJAのものを使ってください」などとのこと、JAと異なる戦略を取りながらJAのものを使えとは何事と農家の怒りは収まりません。 剪定の小枝の焼却作業、つまり「たき火」で休憩を取りながら、昭和の時代でもあるまいし農協=農家の図式を持ち出す反面、政府は新しい時代なのだから輸出等、新しい時代の農業に対応しろと言う話。 東電=政府ではないにしろ、約束を守らない東電を野放しにする行政機関も許せないようです。福島県議会は東電に抗議する議決を出しました。しかし東電はどこ吹く風で、電力自由化の参入組に対抗する「値下げプランを発表」。これがまた、被害者の怒りを買っています「そんな財源があるなら」ということですが、日経ビジネス誌によると「プランをよく見ると値下げにはなっていない」と切って捨てています。 実状に糊塗し続けることが、文字通り「恥の上塗り」になっているようにも見えます。
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