今回は「だし」の話、漢字で書けば出汁でお祭りの山車ではありません。 昨夜東京から戻りました。何とも長い名称の商談会に出席、新聞にもイベントのことは「風評被害払拭の・・・」とお決まりのフレーズで紹介されていました。
会場は池袋のサンシャインビル(かその一部)の隣接のサンシャインシティのコンベンション。福島県から100を超える事業者が出展しました。大手(と言っても大企業ではありませんが)の食品加工から農家の個人参加まで、割り当てはあくまで1マス、何れも売り込みに励みます。
支援団体や委託を受けたコンサルティング団体も会場でリサーチをしていましたが、やはり「福島県立地企業」と言うだけで原料は他産地、時には外国産を使っても「風評被害」の逆風はまだまだ強く、いわれのない苦戦を強いられている、と言う見解でした。見解も何も実際そうなのですが、第三者から見ても生々しい実態は明白のようです。

このようなイベントが始まったころは、食品産業やJA、自治体が出展の主流でしたが、いわゆる6次化によって個人やグループも参加するようになりました。政策的には思惑通りとも言えますが、ビジネス的に自立できるかと言えば別問題。果樹農家がワインソムリエのような格好で現れてもかえって痛々しく感じるばかり。 10の中から1つでも残ればと考えれば「よかった」と言えば言えるのでしょうが、背水の陣で臨むような実態を知るばかりに「もう売れないから加工でもしろ」と加工さえすれば売れるような誘導はいかがなものかと思ってしまいます。 そのために「支援」も「協力」もします、という事業もありますが、それが支援?それで助言というレベルのものも沢山あって、そこからのレベルアップも必要です。
「だし」の話題が疎かになりました。福島県内の有名ホテルの総料理長の話、「味と言うのは工夫と手間ひま」6次化商品のコメントも求められ食材としての売り込みもあるが、せっかくの素材をコストをかけて駄目にしてるケースも多々あると言う見解でした。 そこで、たかが味噌汁されど味噌汁。何重かの「だし」取りから具の味を引き出す煮込みまで実演してくれました。

企業秘密でもあるので詳細は書きませんが、まさにだしをとる技術と手間は圧巻。煮干し鰹節の使い方は家庭では支度とも出来ません。 企業秘密の話はともかく、6次化・商談会の話題はまた触れたいと思います。
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