先日の小正月に神社に松飾りを納めに行ったときに、露店の縁起ものの写真と、禅僧である「達磨」をかたどったダルマが神社の露店でも売られていることを書きました。

仏教に限らず、イスラム教等々でも土着の信仰と結びついて、オリジナルから見ると「?」に変質することもあって、朝鮮半島経由で伝播された仏教が在来の神道と融合していても歴史的には何の不思議もないのですが。
知り合いの坊さんから聞いたところによると、般若と言うのは仏道の「知恵」の意味を表すサンスクリット語(梵語)の音訳、つまりそう聞こえた音を漢字に落とし込んだもののようで、般若面は女性の怨念の顔(内面的なものだそうですが)であるもののその面を得意としていた能面師の名前が「般若坊」というのであって、そこから般若坊の作る女性の怨念の面が「般若面」といわれるようになったのだそうです。「ですから仏道の般若と般若面は何の関係もない」とえらく強調していました。

稲荷神社の参道なので「狐面」は何となくわかりますが、仏道に関係あるなしは別にして「女の怨念」の般若面まで並んでいると言うのがなんとも可笑しく、御祓いは神社で葬式は寺、クリスマスもイースターも有りと言う日本らしくて、これも柔軟な日本人の特性をよく表しています。 般若面は角のある「鬼」なので強面は致し方ないところですが、この狐の面もずいぶんきつい顔なのが少々気になります。福島第一原発の事故現場に現れは狐だったのかもしれません。 まあ、福島県民の怨念だと思ってください。
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