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チャペルの結婚式
仙台の展示・商談会と山車祭りで始まった11月ももう晦日、いつものことながら慌ただしい11月ですが、師走になるとこれが、また加速します。

震災の前ですが「こんな時代もありました」と言う逸話。小泉構造改革の頃、公共事業が減り続け全国の土建業が窮地になり、商工団体が音頭を取って「農業参入」、つまり土建屋さんが農業をやれと言う話が流行ったことがあります。

で、広島県の商工会連合会の招きで講演のため広島に行きました。午後の日程ですが、どうしても当日朝出発では日程に無理が出るので前泊、前日夜に広島入り会場のホテルにチェックインですが、講演当日の午前中は丸々空きます。
広島県の福山市にいる知り合いに聞いたところ、厳島が3時間程度で行って来るにはいい距離と言うことで「安芸の宮島」厳島神社へ。
広島駅前から電車に乗って行き、連絡船で鳥居を見ながら向かった先の厳島神社で白無垢の新婦が結婚式を挙げていました。

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ところ変わって、先日のいわき。やはり講演の合間、カトリックの教会の鐘が鳴りだし、見るとこれから新郎新婦の旅立ちを祝福するフラワーシャワー。
地域の再生に関する講演で、前向きの話をするように心がけてはいるのですが、震災以降は0どころかマイナスからの再構築にならざるを得ません。ですから、このような光景に立ち会うことができると、こちらもホッとします。

広島に行った時代と異なり、ここいわきでは復興事業で土建業が、隆盛を極めているのが何とも皮肉ですが。
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仙台は小春日和
突然の雪の便りに、とるものとりあえず「冬用タイヤに交換」して仙台に向かったところ一転して小春日和。やや風は吹いていたものの逆に道路は乾燥して、「雪?何のこと」と言う風情。

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銀杏が散って「例の匂い」は充満していましたが、並木道は「黄色の絨毯」のようで、初冬と言うよりまだ晩秋の気配に「やや拍子抜け」と言うところです。雪で立ち往生よりははるかに良いのですが。

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午前中の所用を終えて、午後の予定地に異動の途中通りかかった美術館で「ピカソ展」の看板。折よく12月までピカソ展を開催中のようで、昼食と移動時間を利用にて「観賞」と言うことにしました。

青年期の「青の時代」「バラ色の時代」以降は、例のピカソ的で「何のことかわからない」超一流絵画の世界ですが、まあとりあえずピカソです。
裏庭ではオブジェが風に揺れていました。

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常設展示している、造形作家の佐藤忠良が、彼は宮城県出身ですが少年時代一時期私の実家の近隣に住んでいたことも分かりました。午後の予定もあり、駆け足で一巡しましたが「ピカソ」はじっくり鑑賞しても印象が変わることはなさそうです。感覚で見るしかないド素人ですので。
突然の雪
師走を前にして慌ただしくなってきました。暖冬と思いつつ突然の雪、むろん札幌の様な大雪ではありませんが、11月に冬用タイヤの交換とは思ってもみませんでした。

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普段なら、「まだ直ぐ融ける雪」と鷹揚に構えるのですが、こんな時に限って「今日は仙台・明日はいわき」と言うスケジュール。いわきは一見雪の降らないイメージがありますが、磐越道で行くと途中に積雪の可能性のある難所があります。

行きつけのタイヤショップでは、本日の予定は既に満杯で受付終了とのこと。スタットレスを積んだままの移動になってしまいました。人間考えることは同じで、「やばい」となった時の行動心理は同じです。
しかし、世の中「穴場」はあるもので、よく寄るガソリンスタンドで聞いてみたら「直ぐに出来ますよ」とのこと。

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夕闇に降る冷たい雨、「これが雪に変わったら」と思いつつも、なんとか救われました。こんな時に限って仙台行きも、公共交通手段では不便な中心から外れたの卸売団地、地方では自動車移動が必需です。

タイヤ交換が終わって、やれやれと思っていると「スタッドレス随分減っていましたね、交換時期ですよ」とGS店員。一難去ってまた一難か。

被災地と反原発の微妙な関係
先日「いわき市」から、国道6号線を北上して「新地町」経由で戻りました。新地町とは相馬市のさらに北部、宮城県に接する自治体。歴史的には相馬藩ではなく伊達藩、どうして福島県に組み込まれたのかはわかりません。

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写真は沖縄でも九州でもなく、いわき市。東北にしては温暖で「東北の湘南」などと言う向きもあります、シェロの木の向こうは津波の復旧工事、震災前は臨海公園でした。道路は国道6号線、シェロの木が立っているところを見ると津波は国道までは届かなかったようです。

さらに北上すると双葉郡。ここまで来ると平常時ではないのがよく分かります。閉鎖されたロードサイドのレストランやGSと除染用のプレコンバックを搭載したトラックやダンプが行き来をして、角々には警備員と行き交うパトカー。
そして南相馬に入ると小高区は平時の街並みでも、住む人の気配が見えないゴーストタウン、しかし除染が進んでいるのは見てとれます。放置されていたビニールハウスも撤去され、除染が終わった家屋にはそのように表示されていました。

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農地除染も大々的に行われていて、野馬追の里にあやかったのではないのでしょうが「のぼり」を立てての作業です。「のぼり」には元請けの大手ゼネコンのマークと名前入り。だから大丈夫とでも言いたいのか、昨年の知事選で「霞ヶ関発 被災地経由 
東京行き」の復旧予算と言うフレーズが使われました。まさに、「儲けさせていただいています」との旗印のようです。

この地で、高校生による6号線の清掃ボランティアを企画したNPOが、「反原発団体」から猛抗議を受けた話題はまたの機会に書きたいと思います。言い分は分かりものの「反原発」のために「被災地」を貶めていいのかと言う私の意見ですが。



初冬の憂鬱 2
本来ならいま最も忙しい時期の柿剥き作業、10月下旬からもぎ取りが始まり、12月上旬まで皮を剥き干し場に下げ干燥させて「あんぽ柿」として出荷します。
放射能災害以来2年の空白があり、一昨年に加工を再開順次検査体制を拡大して今年が再開3年目。あるメディアがオレンジ色に下がる柿の写真を掲載していたので、よく見ると岐阜県。一旦マーケットから消えた商品を「復活」させることは全く大変です。
まして「風評」の問題があるので、ゼロからの売り込みより相当ハードルが高くなります。

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商用の農産物である「柿」が、加工する前であろうと畑に打ち捨てられている状態は悲しいものです。放射能災害以来見慣れてきた「光景」ですが今年も目につきます。

現実的な問題として、加工する農家も、約一か月に集中する「皮むき」「燻蒸」等の作業のために労働力を確保しなければなりません。永年の習慣で「人の確保」を行っていたのですが、休業せざるを得なかった期間に、労働力はほかの仕事を探し定着すると元に戻ってくれません。「あんぽ柿の仕事に来てよ」「ごめん、他の仕事探した」で話が終わってしまいます。

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風評被害の原因になる「安全」と「安心」は別のもの、安心は人が判断する主観的な物で「検査をしました」では終わりません。検査体制を整えたので「元通り」とは行かない、また憂鬱な「初冬の風景」です。
初冬の憂鬱
先日の続き、フードフェア2015から。他人(県)と同じように努力しても、表向きはともかく、首都圏バイヤーから敬遠されがちな福島県産品。しからば、「他人以上に努力しろ」と言うところですが、そうするとコストがかかります。品質の向上とコストの節減の両立を目指せ!と言うことになってくるのですが、そのような技術革新には「時間」がかかります。

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手を尽くして、販路の維持や復活に時間やコストを掛けつつ、また技術開発にも臨まなくてはなりません。ライバル企業の陰謀や大手企業からの圧力に負けずにがんばる「下町ロケット」を励みに、これからもがんばりたいとは思っています。
展示台に並べられた「加工食品」を開発した食品メーカーさんも思いは同じだと思います、試食品の画像だけ使わせていただきました。

先日の祭礼の「反省会」があって、地区の皆さんと懇談。話はいつの間にか「祭礼」から「原子力災害」に。

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干し柿の検査機器も充実していたので、風評被害払拭へと意気込む反面、柿畑と仮置き場が混在している状態。セシウムは土壌と強く接着するので、根茎から吸収したものが実に移行することは「考えにくい」と言いつつも、決して良い景観ではありません。

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柿の加工農家は「あんぽ柿は特殊」つまり、干燥によって実の重量が減る分セシウムが濃縮されるといいますが、消費者にデータを示して科学的・客観的な安全性をアピールしても、ここに至って問題になっているのは主観による「安心感」。なかなか安心感を得られるロケーションにはなって来ません。
中間貯蔵施設が進まない中、仮置き場や仮仮置き場は除染には不可欠と言いながらも、どうにも割り切れない初冬の装いです。
フードフェア 2015
「風評被害」と言い続けると、返って「風評被害を煽る」ことにもなりかねないという判断からか(それも一理あるのですが)、風評被害払拭というスローガンがあまり聞かれなくなったフードフェアです。原発事故の風評被害は「いわゆる」を付けて「いわゆる風評被害」と呼ばれます。「いわゆる風評被害」と「いわゆる」を付けるのは、以前にあったの風評被害と「規模」「被害」「深刻度」等において比類し難いほど重大なものであるが、他に言い表す言葉がないことから、「いわゆる」を付けて表現しています。

いずれにしても、実態は相変らず「いわゆる風評被害」が暗雲のように「福島県産」を覆ていて、それでも産業人としては打開しなければ前に進めず、それぞれ「懸命に努力中」がみてとれます。

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健康配慮の人たちが、高コストを承知で購入する「有機農産物」同様に「汚染水」の問題を抱える「水産物」も影響が深刻なことは、想像に難くありません。
「風評被害で大変でしょう」などとは、ちょっと聞ける雰囲気でもありませんが。しかし、大漁旗を張って売り込む姿はちょっと感動的です。知事などが出向いて、いかにも広告代理店が仕込みました的なセレモニーよりも、福島の努力が伝わるかも知れません。手前の馬刺しは「会津若松」放射能の影響はほとんどありませんが、福島県と言うことだけで苦戦中。風評被害の風評被害たる所以ですが。

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原則他のブースは、お断りしないと撮影できないので、引いて会場を写すといろいろな幟(のぼり)が立っています。畜産関係が目立ちます、TPPで真っ先に影響が出そうなのが、「畜産とコメ」。危機感の表れか、攻撃力のないウサギは、危機をいち早く感じるため聴力、つまり耳がたったと言います。立つ幟を見ながらそんなことを感じた次第。


展示・商談会に出てきました
形や主催(は県ですが)共催団体を変えて、永年継続してきた「フードショー」、福島県の食材を一同に会した「展示・商談会」のふれこみはそのまま、今年も開催されました。

原発事故を境に、「復興」「風評被害払拭」を『旗印』にしていましたが、「風評被害払拭と言うと逆に風評被害をおある」という見方もあり、元の商談会に戻った感じがします。

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開催の事務局をしていた「商工団体」と関係のある事業をしていたため、相当以前からこのイベントには出展しています。その後「農商工連携」「6次産業化」などといわれ、1次産業化食品加工に、食品関係は下請けから自社ブランドにシフトを取るようになったからか、売る努力と言うか各ブースも随分あか抜けてきました。
しかし、震災・原発事故前の活気と言うか熱気は損なわれたような気がします。常連のバイヤー、ホテルの食材仕入れの担当者は「全体的に華やかさが無くなった」と言っていました。出展ブースは洗練されてきているのに、全体的には「華やかさがない」いまだに、原発事故の影響を脱し切れていない、と言うか風評被害が固定化してしまった現状を表しているようです。

去年もお隣だった「お米屋さん」のブース。お米屋さんと言ってもテレビCMをうつ精米業者、地域の中堅企業です。昨年聞いたら首都圏だはスーパーの棚が戻らない、つまり取り扱いを再開してもらえない状態だと言っていました、改めては聞きません出したが。

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当社ブース、少々理屈っぽい内容にしました。「安い」「おいしい」だけでは復活はおぼつきません、もっとも安いという「価格訴求」は以前からもしていませんが。

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東京出のイベントなどで、よく隣り合った「シャモ肉」の企業も、相変らず頑張っています。ブース作りも「一皮むけた」感があります。ハンデなど生易しいしいものではない重い十字架を背負った福島県の食品産業、川上に行くほど影響は大きいようです。
あれやらこれやら「とんぼ返り」
ここの所の、週末の雨から、今週は週の真ん中が雨です。

うっかりダブルブッキングをしてしまい、夕方仙台に行って打合せで「とんぼ返り」。13:30で福島と仙台で打合せを入れてしまっては、どうにもなりません。

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お願いして「仙台」を16時の打ち合せにしていただき、その後は遅くまでメールでのやり取り、ご迷惑をお掛けしました。一昨日の夕食時に歯の一部が欠けました、何とか午前中に「掛かり付け」の歯科医に駆け込み、削って型を取り患部に仮詰めをして午後の打ち合せに。
ただでさえ滑舌が悪いところに、麻酔の影響でうまく喋れずになんとか打ち合せ。アクシデントは重なるもので、麻酔が切れるころには仮詰めが外れて、「激痛」ではないにしろ沁みる痛さをこらえて仙台に。

先週末に行われた県議選の総括が行われています。「自民過半数割れ、現職も何人か落選。民主が議席増で、前回躍進の共産は議席数維持、公明・社民は手堅く組織票をまとめて現状維持、混乱の維新はやはり議席を失う」という構図。

ところが分析が進むと違った「状況」も見えてきました。自民が無所属の当選者を追加公認して結局は議席増。やはり議席を伸ばした民主は得票率は落としており、原発事故当時の政権党で前回惨敗の反省から立候補者を絞ったことが逆に功を奏した様子です。
やはり知り合いなのですが、民主党県連の幹事長は「TPPの地方への影響を訴えて、アベ政治への対決姿勢」が勝利?の原因と言っていましたが、安保法案はともかくTPPは民主党の野田政権時に言い出したもの「ちょっと違うんではないの」と言いたくもなります。いわゆる第3極が混乱状態で、期待するところは大なのですが。

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秋も深まるにつけ、露地野菜もおいしくなってきました。明日は郡山でフードフェア、季節の野菜やリンゴの「ふじ」で出展します。
おいしい露地野菜なのですが「福島の露地野菜」では、東京のバイヤーは相変らず「商談」もしてくれません。事務局への要望もむなしく、首都圏百貨店・有名スーパーとの個別商談はゼロ。悲しいかなこれがまだ現実です、義理で時間を割いてもらうよりは「まだいいか」と割切るより仕方がありません。


雨に煙る投票日
福島県議会選挙は雨の中の投票日でした。そのせいか、過去最低の投票率。大きな波乱もなく自民党は退潮、共産も現有議席維持でしたが、前回大きく議席を伸ばしたので流れで言えば「宮城県議選」の自民敗退・共産躍進の流れはこちらでも続いたと見るべきか、中央では解党も取りざたされる「民主」がそこそこ勝ったのは「自民一辺倒でも困るが、さすがに共産にはアレルギーがある」と言う微妙な心理でしょうか。

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投票所に行く道すがら、折からの雨で増水した滝が、紅葉の残る岩肌で遠目には2本に見える水の糸を垂らしていました。観光地でなくとも、このような風景が楽しめるのも田舎のいいところではあります。

「選挙」と「滝」と言えば、思い出し話が一つ。ずいぶんお世話になった大学の研究者の実家が「造り酒屋」、銘柄が●滝という、何ともいわれがありそうな名前で、城下町でも聞こえた名家だそうです。その研究者の方の、さらに先輩の研究者が言うには「選挙の時には好まれん銘柄」だそうで、理由は「滝は落ちるから」で、笑い話のようですが「選挙を戦っている候補者」は文字通り藁にも縋りたいわけで、昔は酒の売り時だった「選挙時」にも縁がなかったそうです。

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さて、拙宅のお隣さんも無事当選。県内唯一の議席を守りました、原子力災害がまだまだ癒えず「日々戦場」のような福島県政、戦いは続きます。
雨と落葉
昨日のブログ、栗子峠越えとは逆に阿武隈山地から福島盆地に降りてきました。こちらも紅葉を残しながら晩秋と初冬の気配が漂います。
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折りから降る冷たい雨に見下ろす市街地も霞んでいます、春の霞と違い全体的に霞む風景ではなく、あちこちに現れた雲が視界を遮るような霞み方。相当以前になりますが、英・仏に研修で行ったときに同行し、お世話になった方が今回の県議選に立候補中だったため事務所に顔を出した帰りでした。

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福島市内の欅も落葉が進んでいますが、秋は英・仏と日本は季節が1ヶ月向うが早いと言われます。英・仏に滞在したのが10月だったので、11月現在の気候に近い時期にいたことになります。

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同じ温帯に属しても、緯度からいえば日本は今話題のシリアあたり。アフリカ大陸だと北部なので、ヨーロッパは北、その中部のフランスのパリも緯度的には樺太あたり。海流の影響で「その割には寒くない」といいつつも日本より冬が早いのは当然か。

ルーブルからノートルダム寺院まで歩いた風景がこんな落葉だったでしょうか?当時パリでは「戦場のメリークリスマス」と言う邦画が話題になっていて、映画のポスターには世界的な名優ジャック・レモンと北野武がアップで描かれていました。北野武ことビートたけしは、当時大人気のバラエティ「おれたちひょうきん族」のタケちゃんマン、世の中分からないものと驚いていたら「戦場のメリークリスマス」はフランスのカンヌ映画祭のグランプリ(パンドール)の最有力候補と言われていたのが、ふたを開ければグランプリは同じ日本の「楢山節考」。

昔の話はさておき、今パリでは「大規模テロ」で緊急事態。フランスのオランド大統領が彼のニューヨーク多発テロのブッシュ大統領のように逆上しないように祈るのみですが、こちらも大変な事態です。

暖冬か
峠を越えようとするとまだ紅葉。暖冬傾向か、気温の低下が遅くて紅葉が長持ち、と言うニュース。長持ちすればいいのかはともかく、栗子越えの行き帰りまだ遅い紅葉が楽しめます、もう11月中旬なのですが。

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吾妻山にも冠雪は見えません。しかし、暖冬というのが曲者で、今年の夏な猛暑が一転冷夏、昨年は暖冬で雪が少ないと油断すれば2月に2度の大雪、今年も暖冬気味で雪がと気をもめば大雪はなし。助かったと言えば助かったのですが、雪がないと春の渇水が心配な1次産業、何とも気まぐれな「気象」は予報とというより、どうにでも対応できる「リスクマネージメント」の方が肝要なのかもしれません。

峠越えの手前の福島県内では現在「県議会議員選挙」、4年前の春の統一地方選挙で実施予定が同年3月の震災で11月にずれ込み、それから4年経って11月のまま2度目の選挙。そういわれれば4年は早いものです。
道通しの復興ですが、盛り上がりはイマイチのようで投票率も前回を下回る予想、大むねこのような予想は天気予報より当るようです。先立って行われた宮城県議選では、安保法案やTPPをあって、自民の苦戦と共産の伸長した結果でした。同じ被災県でも原発事故が絡む福島は状況がさらに複雑です。地震・津波は気象と同じ天災ですが、原発事故は明らかな人災ですので。
高速増殖炉「もんじゅ」も運転不適正の判定で廃炉の可能性も出でいるとのこと、人災もさすがに「学習効果」は出てきはじめたようです。

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生活に密着した市町村議選より、中間距離の県議選は盛り上がらないとも言われますが、何年か空き家だった「隣家」が突然選挙事務所になりました。

原子力災害については、事故現場からの距離や汚染状態、生活様式や家族構成、業種・業態で様々な影響を受けていますが、対外的には[福島県」と言う括りで論じられることが多いようです。もっとも、東電などは微妙と言うか狡猾に「旧避難区域」「避難準備解除区域」と目に見えない放射能に対し、実態とはあまり関係のない線引きを持ち出しますが。
東電はともかく、福島の対応が世界から問われているのは間違いありません。県議選の最後の盛り上がり、期待しています。



鄙の祭り 4
今年の「田舎の祭り」も今回が第4回目の紹介、そろそろ打ち止めにしたいと思います。

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ヤマ屋台と呼ばれる人形を飾る山車の代表格がこの構図でしょうか。大河ドラマなど時の話題の武将を取り上げることも多いのですが、歴史的にこの地方のゆかりの深い武将もいます。
時代的に相当開きがありますが「伊達正宗」今年も伊達正宗の飾りもありました。この写真の武者飾りは「源義家」、弘法大師同様にいたるところに伝説を残す歴史上の人物ですが、史実はさて置き今年も登場。仙人のお告げでこの地にたどりついたと言う故事に因みます。この武将、都から東に攻めてくるのですが、同じ構図でも圧倒的な武力で進んできた官軍と違い、先々で苦戦を重ね奇跡的なことも起きて何とか勝利した逸話も多く、攻められた側にもなんとなく親近感があるのか、いつも目もと涼しく飾られます。そして、馬は「お約束の白馬」こちらの相当気合が入った目もとメイクのようです。

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昨日の写真でわかり難かった、牡丹を模した和紙製の花、来年は新調成るか。

むかし田舎から東京に出向くと「毎日がお祭りのよう」と言う笑い話があります。[集団就職」があった時代で、まさに映画「3丁目の夕日」の時代ですが。地方とは言え、コンビニはどこにでもありスーパーモールはもう閑古鳥、世界中どこでもネットで買い物ができる時代ですが、やはり祭礼と言う「ハレの日の買い物」で、普段は見向きもしない「駄菓子」や「玩具」を買うのも一興。

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10年前のベストセラーで、なぜビジネスとして成り立っているのか分からないが、しっかり存在している「さお竹屋」の話がありましたが、ものが溢れていて毎日がお祭りのようなな社会でも、れっきと存在している「露天商」のビジネスモデルも検証してみたいものです。案外、ネットモールなどより斬新なニュービジネスのヒントがあるかも知れません。


鄙の祭り 3
鄙(いなか、ひなびたところ)には、鄙の楽しみもあるのですが、ここの集落にも原子力災害の避難者はいます。飯館村から奥さんの実家を頼って来ました。もともと落ちてきた武者が住んだところとも言われています。

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直接の避難者は例外的なモノとしても、山林を資源にする「きのこ」の再開は目途が立っていません。あんぽ柿も出荷区域の拡大などと、掛け声はさかんなものの空白のブランクは、生産・販売とも大きな影を落としています。

復興を願い「鯛」を持ち上げる飾りも出ています。縁起ものと言えば「招き猫」これもある山車に鎮座していました。
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ローアングルになりましたが「百万両」の小判もしっかり下げています。昨今、私的なネット利用とは言え映像権のこともあるので、なるべく周囲の人の「顔」が映らないようにとアングルに気を付けて、下から見上げるように撮っていると「東京モーターショーのコンパニオン撮影じゃあるまいし」と声が掛かります、鄙にも失礼なことを言うのがいます。


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こちらが「花屋台」と言われる山車、7基の山車のうち2基がこのタイプ。実る稲穂を模したものと聞いています、四方に垂れる「稲穂?」が祭りの雰囲気を盛り上げています。

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こちらの山車の象徴は山車中央の「大花」と言われる「和紙」で作られた「花」、雨の懸念があったのでビニールのフィルムで包んでいたのでわかり難いのですが、これも伝統ものです。古くからこの地域に存在した「和紙」を使っていて、よく見ると微妙な縮れがあって、パルプが入った「和紙風の洋紙」ではこのようには仕上がりません。「牡丹」を表しているのだそうですが、何年かにわたって使っているので、色の褪せた「牡丹花」になっていましす。和紙職人に「更新」の相談をしていました、来季は新装なるか。
鄙の祭り 2
以前の予想で(各山車の飾り物は基本的に各組内だけで作られ、当日まで秘密です)、武者飾りでよく題材をとる大河ドラマで、今年の「花燃ゆ」は厳しいのではないか、と書きました。やはり「花燃ゆ」ネタはなく、一足飛びに「真田雪村」に。

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題材が大坂夏の陣「真田雪村 家康を攻める」三つ葉葵と六文銭が相まみえていますが、この祭の飾りで主役の乗る馬はなぜかいつも白馬、「暴れん坊将軍でもあるまいし」とは思うのですが。もっとも、この白馬が貧弱だと、他の山車から「〇〇山車の山羊」と酷評されるので作り手も気が抜けません。そのせいか、最近の白馬はややメタボ気味になっていますが。

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子供が喜ぶのが山車の裏飾りのキャラクターの方、鄙の祭りなのでスポンサー契約もなく著作権も大目に見てもらっているので、色々なものが乗ってきます。さすがに千葉県浦安市にある「ネズミ」「アヒル」などはお目に掛っていないので、多少は著作権も気にしているのか。
同じ千葉県ネタでも今年は「ふなっしー」と、となり茨城の「ねばーる君」。なぜか妖怪ウオッチまでいますが、「妖怪」は以前の使い回しだね、と言う手厳しい声。山車の若連にその話を向けると「知らなかったことに」と焼き鳥を持て来てくれました。
香典の処理でピリピリすることもなく、万事鷹揚な鄙の祭りです。

鄙の祭り
「鄙」です、「雛」ではありません。ひなびたの「鄙」、「都」の反対語で「いなか」のこと。住めば(住んではいませんが)都」で面白いことも沢山あります。

以前にもお伝えした福島県北部の秋祭りの最後を飾る羽山の山車祭り、今年は山車の「大世話」を務めました。チーフマネージャーといったところか。

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福島ではこれ以降も「須賀川の松明あかし」「木幡の旗まつり」などがありますが、どちらも「戦」をモチーフにしたもの。収穫を祝う「秋祭り」はこれがほぼ最後で、これ以降季節は晩秋から初冬に向かいます。

山車が七基出ます、写真左の「花屋台」が当組の山車、アンパンマンの飾りが[ヤマ屋台」何れも裏から撮ったもの。ヤマと呼ばれる飾りは、原則的に表が「武者飾り」裏がキャラクターや事時ネタ。この写真ではよく見えませんがヒーローアンパンマンが懲らしめているのは「バイキンマン」ではなく田畑を荒らす害獣「イノシシ」です。

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裏飾りで、キックを蹴る「五郎丸」で出現するのではないかとひそかに期待していたのですが、話題になってから祭りまでの期間が短く準備が出来なかったのか、造形が難しかったのか「ミニオンズ」など少々話題になったキャラクターが飾られました。

7日の宵祭りと8日の本祭、本祭りの方はあいにくの雨。何度かに分けて紹介します。
昨今のハイテク
3.4日と仙台で展示会、はお伝えした通り。
120企業くらい集まったイベントで、中小企業の補助事業対象ですから「世界を牽引する」と言うものばかりではなく、「世相」と言うか「地方や時代」を反映するような企画もあります。

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向かいのブースでは介護食の展示。焼き魚や煮魚まで介護用の薄味で真空パックのようです。ブランド名が「療食」三菱商事系の食品卸大手「菱食」をもじったものかどうかは分かりませんが、なかなかのネーミングと見ました。

それぞれのブーズ、製造業なら製造の実演や製品の展示、ビジュアルを使ってのイメージ戦略と工夫をしていますが、別に工夫をしなくとも、一際目立ったのが展示机の上の「位牌」。

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気になって聞いてみると、「戒名」と呼ばれる寺から貰う死後の名前、これを位牌の刻むのがレーザー技術で特許なのだそうです。餅は餅屋か、そう説明した「ハイテク企業」の説明員の方が、ねっとりとした噛んで含めるような口調がいかにも「坊主の説教」を思わせて、笑えないような話の説明を聞きながら「思わず笑いそう」になりました。

秋田の企業だそうです。普通位牌に戒名を記すのは、金の塗料で書くか職人が刻む、または機械彫りで仕上げて仏壇に納めるのですが、この方法だと逆に戒名がうきあがってきます。それを金や銀で文字を彩色するのだそうですが金」はともかく「銀」の用途はと聞くと「銀ではなくてプラチナです」とたしなめられました。

位牌から浮き上がるプラチナの戒名には何とも言えないステータスを感じますが、「生前」の行いを問われると我々凡人には「これにしたい」とはなかなか言えません。



新ものづくり・新サービス展
仙台の展示会へ、今回は「見に行く」のではなく出展で。
福島よりいくらか早い秋の深まりの仙台は、前日までの冷たい雨と違って「小春日和」。会場のホールは青葉山の麓で、杜の都の青葉ならぬ紅葉もまだ残っていました。
せっかくなので写真をと思いつつ、展示発表用のAV機器が多くてカメラまで持参しなかったので、「せめて会場内は」と言うことで「携帯」で撮影しました。

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もっとも今回の展示の趣旨が、撮影した野菜の画像解析技術。3日に取材に来た新聞社が、早速4日付で「携帯で撮影した画像の分析技術」と紹介していたので、持参の「携帯で撮影」した写真を載せるのも何かの縁なのかもしれません。

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一応今回は「試作機」と言う位置づけでの展示で、商材と言うよりも将来に向けての技術紹介なのですが、やはり未来志向の特にエンジニアリング系から関心が寄せられました。新聞には「風評被害対策」を先頭に書かれてしまいましたが。
福島と言うとやはり、まだ「それ」なのでしょう。

11月の日常
11月の第一日曜は恒例の町内清掃、放射線量の影響で側溝の泥上げはしなくなって以来公園の草むしりが主な作業になりました。

造成されたと言っても10年以上経ちますが朝からゴミ拾いと草むしり、「作業」というより「コミュニケーション」か。
朝晩も顔をあわせないことも多く、半年ぶりで見る顔もあります。このように緩やかな連帯も気は楽ですが。

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造成された住宅地は、近隣の方も生まれ育ちが違うので「竹馬の友」「小学校以来」と言う関係ではなく、気心が計りかねるところもあるので「急に寒くなりましね」と、当たり障りのない会話で終始します。

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公園緑地課でモニタリングする「空間線量」も4ヶ月に1度程度になりました。たまたま先月末に計測があったようです「他県より1ケタ高い」と激高する人もいなくなりました。先日は原発事故現場の浜通りを通る国道6号線の清掃に「高校生ボランティア」を使ったら「殺人行為」という書き込みがあったそうです。
ボランティアの仕事は多くあるのに「高校生を線量が比較的高い場所に」というのも、配慮を欠くと言えなくはないのですが「殺人行為」というのも度を越しています。
原発事故に端を発する一連の複合的な被害にあった福島県民が、今度は「反原発」のターゲットになる。理不尽で不可解な現象は続いています。